危険ドラッグの「しぇしぇ男」控訴審で反省連発のワケ

2016年01月15日 07時00分

 2014年12月、東京・世田谷区北烏山のアパートで危険ドラッグを使用して隣人女性(37=当時)をナイフで切りつけ負傷させた傷害の罪に問われている田中勝彦被告(32)の控訴審が13日、東京高裁(藤井敏明裁判長)で開かれた。

 一審では、犯行当時は薬物中毒によって心神喪失状態だったとして無罪を主張したが、裁判所は「判断能力は低下していたが、普段から不満を持っていた隣人に狙いを定めた合理的な犯行」と責任能力を認定し求刑通り懲役2年6月の判決を言い渡した。田中被告といえば犯行後、捜査員に「俺が刺したんだよ~! 薬のんでやっちゃった~」と叫び、送検時には報道陣に向かって満面の笑みでダブルピース、取り調べに「しぇしぇしぇ~のしぇ~」と答えるなど意味不明の言動が話題になった。

 昨年9月の公判でも「更生とか言うなら薬物の売人全員捕まえてこいよ!」と吐き捨て、「加害者なのに被害者の立場なんて分かるわけないじゃん」などと検察に食ってかかったが控訴審では一転、責任能力を認め反省の姿勢を示すことで減刑を狙っているのか、人が変わったようにしおらしい。すでに被害女性にわび状と親族からの相続で得た30万円を被害弁償の一部として女性に支払ったという。「(出所後は)高校に行きたい。イライラして薬物に手を出しそうになったら病院やダルク(薬物依存者の回復支援施設)に行く。スポーツの趣味も見つけたい」などと答えた。

 一審で精神科医に「精神異常って書いてよ。先生の調書で決まるんだから」などと発言したことが明らかになったが、まさか原審の不規則発言や態度が全部演技だったとしたら恐ろしい…。27日に判決が言い渡される。