核実験強行の北朝鮮に“新女帝”「金正恩氏のシークレットブーツ管理」説も

2016年01月09日 17時00分

 金正恩第1書記が中国にも予告なしに水爆実験を強行した舞台裏で、かねて噂された“新女帝”の存在が浮上している。北朝鮮の朝鮮労働党機関紙「労働新聞」は7日、1面で正恩氏が水爆実験を命じる文書に署名する写真を大きく掲載。2面に「初の水爆実験完全成功」と題した政府声明を載せるなど、実験を「民族史的出来事」として大々的に報じた。

 北朝鮮メディアは実験が実施された6日から国内の各界で喜びの声が上がっているなどと相次いで伝えており、正恩氏が求心力を高め、国民を鼓舞しようとする狙いがうかがえる。

 平壌情勢に詳しい関係者は「以前は労働新聞だけがカラーでしたが、妹の金与正(キム・ヨジョン)氏が労働党の宣伝煽動部を掌握してから、4大中央日刊紙を全てカラーに変えた。与正氏は正恩氏の髪形、眼鏡のフレーム、シークレットブーツまで管理している」。

 妹の与正氏は故金正日総書記と大阪出身の高英姫(コ・ヨンヒ)夫人との間に生まれた。年齢は28~29歳で、朝鮮労働党中央委員会の副部長とされる。正恩氏は水爆実験を実施する直前に「新年の辞」演説で姿を現した際、祖父の故金日成主席を思わせる黒縁眼鏡で登場して話題を集めたが、これも与正氏のアドバイスのためとみられる。

「金日成氏、父親の金正日総書記は公の場で眼鏡をかけていた。北朝鮮の最高指導者が眼鏡姿で業務を行う姿は、北朝鮮国民に熱心に働く指導者、知的で真面目な印象を植え付ける効果がある。5月に行われる36年ぶりの党大会に向け、正恩氏の偶像化が与正氏を中心に急ピッチで進むことが予想される」(同)

 与正氏は、正恩氏の体制下で“女帝”と呼ばれた叔母の金慶喜(キム・ギョンヒ=敬姫との表記も)氏が失脚した後の“新女帝”として権力を握ったとの観測も流れている。

 日本政府関係者は「与正氏は正恩氏のスケジュール管理などを行い、労働党の決定事項の場に出席している可能性がある。水爆実験を行うか否か兄妹で会話していても不思議ではない」と話している。