爆買い中国人観光客がホテル占拠…地方の受験生さらにピンチ

2016年01月09日 07時00分

 年が明け、大学受験シーズン開幕間近となった。受験生やその家族にとっては大詰めの時期だ。そんななかで今年も懸念されるのが、訪日外国人観光客の増加に伴うホテル代の高騰だ。特に中国の旧正月である春節と重なる2月中旬はホテル不足が必至。地方からの受験生にとっては切実な問題だけに、業界関係者たちは、いち早く宿を確保しておくよう口を揃える。

 多くの私立大学が4日から入試願書の受け付けを開始した。どの大学も1週間から2週間の受付期間を設けており、ギリギリまで出願先について迷う受験生や家庭も多いだろう。

 だが、地方から首都圏の学校を目指す受験生にとっては、早めの決断が求められそうだ。

「爆買い」が昨年の流行語大賞・年間大賞を受賞したように、近年は中国からの観光客が急増している。そのなかでも中国の春節の前後には多くの富裕層の来日が予想される。今年の春節は2月8日で、7日から13日までが大型連休。当然、受験シーズンともろに重なることになる。

「ひと昔前の日本人が正月にハワイやヨーロッパに行って、ブランド品を買うのが一つのステータスだったように、今は中国で、長期休みに日本やヨーロッパなど海外で買い物をするのがステータスになっている。ただ、今年はテロの影響でヨーロッパを避ける傾向にあるので、日本人気がさらに高まっている」(観光業界関係者)

 昨年は2月中旬に都内のビジネスホテルが素泊まりダブルで1泊5万円を超えるという驚がくの事例も発生した。今年も同様の事態が十分起こり得るという。

「現時点ではまだ、都内でも1泊1万円以下のホテルはかろうじて残っている。だが、観光需要も高いうえに私立大学の数も多い関西地区は、手頃なホテルがほぼ埋まってしまっている。都内もあと1週間もすれば、値段は跳ね上がるだろう」(前出の関係者)

 大阪府では訪日外国人客の増加に合わせて民泊条例が可決。京都でも昨年、ヤミ民泊の問題が表面化して話題になった。普段から宿泊施設が足りない上に、春節と受験シーズンが重なるのは恐るべき事態だ。

「地方の場合、毎年、志望校の入試日程が発表された時点で、入試のスケジュールを早く立てるよう指導している。だが、特に現役の受験生は直前まで自分自身の能力を見極め切れない。本命や併願をどこにするかなど、どうしても迷ってしまうので、受験日程作りは難しく、宿探しが年明け以降になってしまうことも多い」(予備校業界関係者)

 地方在住で受験生を持つ親にとっては、なんとも悩ましい問題だ。