謝罪会見が功を奏して“損して得取った”のは誰? 年々、企業にコンプライアンス(法令順守)が厳しく求められる時代で、2015年も多くの一流企業や団体のトップが頭を下げた。心の底からの謝罪だったのか、それとも社会的体裁を取り繕うだけの偽善の姿だったのか。そんな謝罪会見の舞台裏を本紙記者陣が座談会で振り返ると――。

 デスク:今年も企業の不祥事続き。年明けから日本マクドナルドで次々と異物混入が判明し、会見したのが謝罪1発目といったところか。

 ベテラン記者:サラ・カサノバ社長(50)が海外出張を理由に不在で、代わりに出席した役員も要領を得ない回答に終始し、何のために会見を開いたのかと報道陣から大ブーイングだったなあ。

 中堅記者:時期からして、社長は海外バカンス中かと言われましたね。ようやく謝罪会見に出てきたのは2月になってから。昨年、謝罪会見で失敗していたから眼鏡や髪形を変え、イメチェンを図ったけど後の祭り。

 若手記者:外国人女性といえばトヨタ初の女性役員で注目されたジュリー・ハンプ氏(56)が6月、麻薬の錠剤を輸入しようとしたとして逮捕されたのも衝撃でした。本人はヒザの痛み止めのためと主張し、確かに米国では日常的に処方されていました。

 デスク:不起訴で帰国したけれども、米側からのタレコミだったから、自動車戦争のゴタゴタに巻き込まれたのが真相というところか。でも、豊田章男社長(59)は事実関係が不明の中でも、逮捕翌日に会見に出てきて頭を下げた。珍しく“初期鎮火”に成功した例。

 中堅:もう一人の社長を忘れていませんか。大塚家具のお家騒動で“かぐや姫”こと大塚久美子社長(47)が、会見に現れたのは2月。報道陣を警戒していたのか5~6人のSPに囲まれた“グレイシー・トレイン”状態での登場は失笑ものでしたね。いまやバラエティー番組にも出て愛想を振りまいている。ということは、会見の後で“笑ったクチ”でしょう。

 若手:3月の株主総会で父親の勝久氏(72)の提案を退けましたが、同氏とは現在も裁判で係争中です。ただ、実は勝久氏は娘の身を案じているようで、それを伝え聞いた久美子氏はホロッときているとか。来年あたりは涙の和解劇があるとみてます。

 デスク:久美子氏は独身。高級エステ通いを欠かしていないというし、電撃婚もあるかもよ。

 ベテラン:親子愛でいえば、宝石やらギャンブルやらで5600万円も海外で私的流用した埼玉・文理佐藤学園の“カジノ姫”こと佐藤仁美学園長(44)は、辞任したけれども最後まで表に出てこなかった。

 中堅:実はメディア対策プランナーがついていたそうですけど、脳梗塞などを理由に9月と11月の会見を欠席しました。

 デスク:まあ、今年もいろいろあった。正月も気を抜かないで取材してくれよ。