懲役16年判決の菊池あずは被告 女性ホルモン中止で口ポカン

2015年12月07日 10時00分

ホルモン剤の処方が認められていない菊池被告(本人のフェイスブックから)
ホルモン剤の処方が認められていない菊池被告(本人のフェイスブックから)

 今年2月に交際相手の平田勇二さん(当時48)の頭部を金属バットでめった打ちにし、首や胸部を牛刀で何度も刺して失血死させた殺人罪に問われている元ホステス菊池あずは被告(29)の裁判員裁判が4日、東京地裁で開かれ、被告に懲役16年(求刑懲役18年)が言い渡された。


 発言のたびに垂れ落ちるヨダレをふき取るために手にハンドタオルを握って出廷した菊池被告は、裁判長の語りかけにも右手をけいれんさせたり、体を前後に揺らし、口をポカンと開けて宙を見つめるばかりだった。


 裁判長は被告にも分かりやすいよう3回も主文を繰り返してかみ砕き、「菊池被告の広汎性発達障害や軽度の知的障害はごく限定的で、刑を減じる事情として考慮できないが、被告人には前科はなく罪も認めており、復帰後には父親のサポートも期待できる」と判決理由を述べた。


 20歳で性転換手術を受けた菊池被告は福岡から上京後、スラリとしたボディーや清純な顔立ちを生かし銀座の高級クラブホステスや着エロ女優として“女”を謳歌。そんな菊池被告と切っても切れないのが女性ホルモン剤だ。だが現在は、「病気でない」との理由から東京拘置所がホルモン剤の処方を認めていない。


 弁護人は「控訴はまだ決めていない。女性ホルモン剤を投与しないため日に日に症状が悪化し、最初に接見した時からは別人になってしまった。公判では緊張や人目にさらされる重圧、ホルモン剤を投与されない影響から言葉のつっかえが特に目立った」と話した。


 精神鑑定を行った医師も「女性ホルモン欠乏症で精神状態が不安定になる可能性がある」と指摘していた。


 法廷でも「申し訳ごごご…」などと言葉に詰まる場面が目立ったが、ホルモン剤投与の有無で被告の証言能力が変わってくるのならば結果は重大。東京拘置所は早急な対策を迫られそうだ。