金正恩体制がとうとう崩壊する!? 北朝鮮の“秘密警察”大物幹部が、韓国への亡命を果たしていた。韓国紙、東亜日報は22日、平壌に勤務していた北朝鮮の秘密警察組織「国家安全保衛部」に所属する幹部が今年、韓国に亡命したと、消息筋の話として報じた。

 地位もカネもある幹部の亡命は、金正恩第1書記の独裁政治に見切りをつけてのものとみられるだけに大ごとだ。

 韓国の国家情報院は、最近3年間で外国勤務の北朝鮮のエリート層計46人が韓国に亡命し、うち20人は今年に入ってから亡命したと報告した。つまり、亡命が加速しているということ。しかも気になるのは、これらの亡命は正恩氏の兄で、昨年も国外での目撃情報が相次いだ金正男氏が裏で糸を引いているとの見方があることだ。

「正男氏は正恩氏の指令で命を狙われていると伝えられていますが、生存していることからみても正男氏が一連の軍幹部や党幹部の亡命に協力していた可能性がある」と分析するのは平壌情勢に詳しい関係者。

 この正男氏はかつて、国家安全保衛部の責任者だっただけに、幹部クラスと今もパイプがあることは容易に想像がつく。

 問題は、今なぜ正男氏が亡命の手助けをしているのかという点だ。

「正男氏や秘密警察の幹部たちは、正恩氏の恐怖政治が続けば、北朝鮮は近い将来、崩壊すると危惧して行動に出たんでしょう」(同関係者)

 北朝鮮がこのまま暴走し核兵器を使用するような兆候を見せたら、正男氏や亡命した幹部たちが、韓国軍による正恩氏の「斬首作戦」に協力するというのだ。数々の極秘情報を知る元幹部たちに裏切られた正恩氏は、いよいよ尻に火が付いた?