被害者は、まだまだいそうだ。8月28日から10月5日ごろまでの間、家出少女(16)をアパートに監禁して売春させた疑いで東京都板橋区の自称アルバイト森田碧海容疑者、梶原和希容疑者、私大生白井佳希容疑者(ともに20)が監禁容疑で逮捕された。

 少女は7月に退学した高校の元同級生から森田容疑者を紹介され、同容疑者宅で暮らし始めた。その後、梶原、白井両容疑者も転がり込み、男3人と少女の奇妙な同居生活が始まったという。

 警視庁赤羽署によると「男らが援交アプリを使って客を調達し、アパートや東京・池袋のホテルなどで、本番は2万円、本番ナシなら1万5000円で少女に売春させた。約40日間で相手した客は60人。ホテル代は客持ちで、少女は1回1000円ほどしかもらっていなかったようだ」という。

 森田容疑者らは拘束具などで少女を物理的に監禁してはいないが、外部と連絡を取らせないようにケータイを取り上げ、実家住所が記載された保険証も奪い“逃げたら実家に危害が及ぶ”と心理的に追い詰め、逃げ出せないようにした。

 8月28日、少女が男性客のケータイから友人に「監禁されている」と訴えたが、それを知った森田容疑者らは少女をレンタカーで墓地に連れて行き「今度『帰りたい』って言ったら、コンクリート詰めにして埋めるぞ。殺しても、もみ消せるんだぞ」などと脅した。その後も少女はトイレにまで容疑者らが常に付き添う監視下に置かれた。

 森田容疑者は「少女の言いがかりだ」として容疑を否認。だが、近隣住民は“第2の被害者”も目撃していた。

「2週間くらい前に、大量に酒の入った袋を持った20歳前後の女の子が『森田さんの家に行きたいが道が分からない』と道を尋ねてきた。今回の被害者とは別の子だと思います」

 次の監禁対象まで確保していた可能性もある。