“ランボルギーニ養子”による保険金殺人事件に発展へ。大阪府警捜査1課は20日、昨年7月に大阪・高槻市の会社員高井直子さん(当時54)が自宅で死亡していた事件に関連し、高井さんの養子で神奈川・川崎市の会社員、凜容疑者(28)を逮捕した。昨年2月、高井さんを養親、凜容疑者を養子とする養子縁組を市役所に届け出する際、妻や父親の署名を偽造した有印私文書偽造・同行使の容疑だが、これは事件の端緒とみられている。

大阪府警は、高井さんの遺体の手首に結束バンドの痕があったことなどの状況から、今年2月、他殺による溺死と断定し、捜査を本格化させていた。

「職場の上司と親族が遺体を発見した時、テレビやエアコン、照明などはついた状態。玄関は施錠されていたが、勝手口は無施錠で、居間のテーブルの上には現金70万円入りの封筒、通帳や印鑑、財布などを入れたバッグは残っていた。強盗の可能性は低く、入浴中の突然死を偽装した殺人と判断した」(捜査関係者)

 凜容疑者をめぐっては、捜査で今年2月ごろから不審な点が次々と浮上。特に1人暮らしの資産家の高井さんが2件、計1億5000万円の生命保険に加入し、受取人が凜容疑者となっていたことが重要視された。


「凜容疑者は大手コンサル会社、外資系大手保険会社に勤務しており、高井さんが契約していた保険はその保険会社だった。妻がいる身で、実の父にも無断で養子になったことなど、不審な点が多く、まずは妻、父の署名偽造での逮捕となった」(同)

 被害者の息子として各メディアの取材を受けた凜容疑者は「犯人は捕まってほしい」などと話していたほか、養子縁組の経緯についても「高井さんの職場の同僚を通じて知り合い、高井さんが独身で兄弟もいないことから、向こうから打診されて検討して受けた。(養子縁組を)受けない理由がなかった」などと説明していた。

「現在はコンサルタントを自称してますが、周囲には『FX(外国為替証拠金取引)で稼いでいる』と話し、以前は赤坂のタワマンに住んで、全身ブランドものの洋服で、ランボルギーニをSNSでも自慢していた。奥さんとは昨秋の時点で離婚調停中で、慰謝料300万円を請求されていると周囲に話していたそうです」(関係者)

 凜容疑者の派手な生活を報じた週刊誌の取材に妻は「結婚は私も後悔している。一刻も早く離婚したい」と話していた。

 疑惑の“息子”の犯行の全容解明が待たれる。