7月10日投開票の参院選は3日、ラストサンデーを迎えた。自民党の岸田文雄首相(64)は東京・渋谷で東京選挙区から出馬する生稲晃子氏(54)の応援演説を行ったが、その最中に熱中症で倒れ込む人が出るなど緊迫する一幕もあった。

 岸田氏は「生稲氏は36年間、芸能界で活躍された。私も若いころにテレビで生稲氏の姿を見ていたことを、熱い思いを語る生稲氏の横顔を見ながら思い返していた」とノスタルジーを感じていたという。

 また、生稲氏が心理カウンセラーの資格を持っていると紹介。「1人ひとりの声を聞いて仕事をするのがカウンセラー。私も『聞く力』をウリにしているが、生稲氏には私を上回る聞く力を発揮して政治の場で活躍してほしい」と訴えた。

 その後も熱っぽく話す岸田氏だったが、突如、目の前でフラフラっと倒れ込む人がいたのだ。気付いた岸田氏は「あっ! ちょっと、暑さの中で気分が悪くなった方がおられるようで。まわりの皆さん、すいません、協力をお願いします」とフォローを呼び掛けた。

 演説は中断。生稲陣営が待機させていた医師らが対応にあたった。その様子を岸田氏と生稲氏は不安げに見守っていた。演説後、岸田氏は倒れた人に一声かけて会場を去った。