参院選(7月10日投開票)比例代表に日本維新の会から立候補している元衆院議員の木内孝胤氏(55)が仰天公約を掲げて、選挙戦を展開している。岩崎弥太郎、渋沢栄一の血を引く“華麗なる一族”ながら、選挙戦最終日になんと海パン一丁での街頭演説を行うというのだ。

 木内氏は三菱財閥の創業者である岩崎弥太郎を高祖父、“日本資本主義の父”で、新1万円札の顔になる渋沢栄一を曽祖父に持つ。自身も縁戚に当たる福沢諭吉が創設者の慶大を卒業後、三菱銀行(現三菱東京UFJ銀行)、ドイツ証券、メリルリンチ日本証券などを経て、衆院議員を2期務めたエリートだ。ところが、この2回の衆院選で浪人し、今回の参院選は背水の陣で臨んでいる。

 崖っぷちの木内氏が自らを奮い立たせるために掲げているのが、ツイッターのフォロワー数の3倍増作戦だ。

 公示日に宣言したのは「現在のフォロワーは2009年の日経平均株価と同じ9000人。7月9日までに日経平均株価終値(29日終値2万6804円)のフォロワー超えを目指します。達成した暁には最終日の演説は上半身裸で海パン演説します!」とぶち上げたのだ。

 木内氏に聞くと、「達成したらやりますよ。上半身は自信ある? 高校の時に水球部だったんですよ。今は普通の中年体形ですけど…」と、もはや見せたいのか見せたくないのかは分からないが、本気も本気であることは間違いない。

 金融のプロとして、選挙では「減税と規制改革で経済を回せ!」と岸田文雄首相が参院選後に20%から30%への増税をもくろんでいる金融所得課税に待ったをかけるべく、5%への消費税減税とともに金融政策をメインに訴えている。

 28日には埼玉・深谷にある渋沢栄一の生家や記念館で遊説すれば、29日は日本証券取引所の前で、東大卒の女性トレーダー“ウルフ村田”こと村田美夏氏と公開対談するなど、さまざまな仕掛けを展開している。

 着々とフォロワーは増え、連日の“大幅高”になっており、海パン演説となるかが注目される。