滋賀「県名変更案」引っ込めても県民の不満くすぶる“県名コンプレックス”

2015年07月29日 10時00分

 千葉、佐賀ではありません――。滋賀県は27日、県名変更の必要性を尋ねた県民への世論調査で「必要ない」が8割に上ったと発表した。改名議論は終了となったが、それでも県民の不満がくすぶる“県名コンプレックス”とは?

 滋賀県では昨年3月、議会で認知度向上のために「近江県」への県名変更の議論が持ち上がり、昨年7月に知事に就任した三日月大造氏(44)がリーダーシップ発揮の場と飛びついた。6月に県民3000人を対象に行った世論調査では「必要なし」が82・8%と大勢を占め、「変えた方がいい」は6・5%、「分からない」が8・3%だった。

 滋賀県では5年前にも県民モニターを対象に県名変更のアンケートが行われ、ほぼ同様の結果が出ていた。日本最大の琵琶湖を擁し、近江牛や近江米などのブランド品もありながら一向に上がらない県の認知度の低さから毎度の議論になるようだが、誤解を招きやすい県名も一因に挙げられている。

 2度の調査で寄せられたのは“千葉・滋賀・佐賀”問題だ。「滋賀が千葉や佐賀と混同され、聞き間違えられるというのはあります。直接は似てないが、発音が濁ったりすると“し”と“ち”、“が”と“ば”が似ていて、滋賀が千葉になってしまう。佐賀も“さ”と“し”が似ているからでしょうか」(滋賀県庁担当者)

 滋賀県民の40代男性も「どこ出身と聞かれ、滋賀といっても佐賀や千葉とよく間違われるのは、“滋賀県あるある”。滋賀の場所もよく分かってもらえてないから、なおさらなんでしょうね」と話す。お笑い芸人のラーメンズが「千葉! 滋賀! 佐賀!」の混同ネタで一時期ブレークしたこともあったほどだ。

 新しい県名には「近江県」「琵琶湖県」「安土県」「淡海(おうみ)県(琵琶湖の古い名称)」などが寄せられたが反対意見が多数を占めたことで、三日月知事は「多くの県民が県名に愛着を持っていると再認識した」と議論を引っ込めざるを得なかった。滋賀県民が千葉、佐賀と間違われる日は続きそうだ。