ネットで母乳、睡眠薬購入…育児に悩む親たちの危険な実態

2015年07月16日 06時00分

 インターネット上で母乳が売買されていることが問題になっている。

 もともと一部で話題になっていたが、今月初旬、毎日新聞が、ネット上で購入した母乳が少量の母乳と粉ミルクを混ぜたものだったうえ、細菌が大量に含まれていたと報道すると、世間に一気に浸透した。

 この問題を受け、すでに厚生労働省と消費者庁は注意喚起した。

 そもそも、ネット上での母乳販売自体が“一部のマニア”に向けたものと受け止められなくもないが、それでも育児における“母乳神話”の根強い日本において、母乳に困る親のニーズに合致したようだ。

 もっとも今回、話題になったことで、その危険性が見直される可能性は高い。一方で、ネット上で購入できてしまうものとして昔から懸案となっているのが睡眠薬だ。

「睡眠薬は個人の輸入代行サイトで簡単に買うことができる。実は前から、育児に悩む親が一定数購入している」(現役の薬剤師)。その用途は2つあるという。

「1つは夜泣きに悩む親が乳児に飲ませる。直接飲ませたり、自身が日常的に摂取して母乳から乳児に飲ませようとしたりする。市販でも乳児の夜泣きを抑える薬はあるが、それが効かず、やむを得ず手を出してしまう。もちろんもう1つは夜泣きに付き合ううちに自身が不眠になってしまい親が服用するパターン」(前出の薬剤師)

 乳児の睡眠薬服用は以前から副作用の危険性が取りざたされている。子供にしても親にしても、しかるべき医療機関の診察を受けた上で、薬を処方してもらえば危険性は薄まるが「子供と病院に行くのは手間がかかるし、その前に夜泣きのことで病院に行っていいのかと考えて二の足を踏んでしまうようだ」(同)。

 育児に悩み、薬に手を出してしまう親たち。

 前出の薬剤師は「ネット母乳のように、睡眠薬もいつか表立った問題になるのでは」と警鐘を鳴らす。