岸田政権は18日、北朝鮮の金正恩総書記が月内に核実験や大陸間弾道ミサイル(ICBM)の発射を行うとして警戒感を強めている。

 米韓関係筋によると、北朝鮮は核実験場の復旧をほぼ終えており、近く核実験に踏み切る可能性が高いという。

 米国CNN(17日)は、米国政府関係者の話として北朝鮮が今後48時間から96時間以内に平壌付近からICBMを発射する可能性があると分析していると報じた。

 この日、松野博一官房長官(59)は会見で「今後、核実験の実施を含めて、さらなる挑発行為に出る可能性があるものと考えています」と初めて北朝鮮による核実験の可能性に言及した。

 林芳正外相(61)は同日、北朝鮮の動きに対し、中国の王毅国務委員兼外相と約70分間、テレビ会議形式で協議。「非核化に向け国際社会が一致して対応する必要がある」と中国側に北朝鮮への対応を要請した。

 北朝鮮の新たな軍事挑発〝Xデー〟をめぐっては、米国・バイデン大統領の日韓訪問のタイミングに合わせると見られている。

 朝鮮半島情勢に詳しい関係者は「バイデン大統領は今週20日に韓国、21~24日まで日本に滞在します。北朝鮮はウクライナ情勢を受け、米国と欧州が中国とロシアとの対立が激しさを増すの中、これ以上の経済制裁が行われないと見て、核やミサイル開発に力を注いでいます」と警鐘を鳴らした。