【ずんずん運動公判】検察側が首もみ行為の根幹を全否定する場面も

2015年06月11日 10時00分

 危険なものは危険だった。「ずんずん運動」と称した乳幼児向けの独自健康法によるマッサージで生後4か月の男児を死なせたとして、業務上過失致死罪に問われた新潟県上越市の元NPO法人理事長姫川尚美被告(57)は9日、大阪地裁(柴山智裁判長)の公判で起訴内容を認めた。4月の初公判では認否を留保していた。

 冒頭で裁判官から起訴内容について問われた姫川被告は消え入りそうなか細い声で「認めます」とボソッとつぶやいた。

 検察側は冒頭陳述で、姫川被告が2003年にNPO法人「子育て支援ひろばキッズスタディオン」(現在は解散)を立ち上げ、身体機能を高めるとうたって首をもむなどの施術をしていたと指摘。「危険な行為と知った上で男児の首を繰り返しもみ、頸動脈を圧迫し意識不明にした」と主張した。

 検察側が「ずんずん運動」の根幹を全否定する場面もあった。医師の証言を引用する形で、これまでの医学界では乳幼児の首をもむ危険性を示唆する論文などは、あまり学会などで発表されていない事実を明かしたが、「あまりに当たり前すぎて言及がなかった。(ずんずん運動に)OKを出す医者はいない」とバッサリ切り捨てて、いかに危険な行為なのかを示していた。

 また、裁判では姫川被告の金銭事情も明らかになった。「キッズ――」は年間2800万円ほどの売り上げがあり、理事長だった姫川被告は毎月25万円の報酬を受け取っていたという。この日の裁判では姫川被告が首をもむことで窒息する危険性があることを認識していたことも明らかになったが大きな報酬もないのに、なぜ危険すぎる行為をしたのか。姫川被告の口から真実が述べられる日が待たれる。