前東京都知事で国際政治学者の舛添要一氏が27日、「ABEMA的ニュースショー」(ABEMA TV)に出演。ウクライナ危機で今後起こりえるシナリオを推測した。

 舛添氏は「ソフトランディング(平穏シナリオ)」「ハードランディング(クラッシュシナリオ)」の2つの未来を提示。

 まずソフトランディングについて、「戦争が長期化して、どっちも『もういやだ』と。ものすごい被害だし経済制裁もあるし、ということで停戦交渉を繰り返していって、どっかの国が仲介に入って、このあたりで手打ちしようというところになる。だから、お互い要求は相当引き下げるということで、この方向をみんな願っているわけです」と解説した。

 しかし、それがなされなかった時はハードランディングの可能性が出るといい「兵物・化学兵器を使う。場合によっては小型の核兵器を使う。広島・長崎型より小さいやつを野原かなんか人がいないところに落として『俺は本当に使う気あるんだよ』とやる可能性はあると思います。そうなったら、どうやって解決するかって難しい」と危惧した。

 またウクライナのゼレンスキー大統領、ロシアのプーチン大統領の失脚、殺害も後者に入るといい「そういうことがあったときに、今、後継者誰かっていうのはすぐ出ない。誰か持ってくるでしょうけど、これも大変なシナリオになるんで、世界中、ウクライナも含めてハードランディングは避けたいと思ってる」とした。

 舛添氏は停戦の仲介者にフランスのマクロン大統領に期待しているそうで「4月24日に大統領選挙があるんです。今マクロン大統領が一生懸命頑張ってるのは、選挙まであと1か月だから、その前に調停を彼がやったら絶対再選されるでしょ。だから今トルコとギリシャと一緒に人道回廊を作ろうとか言ってるんで。フランスとロシアって意外と仲がいいところがあるんで、こういうところで成功しないか。そして、できたら中国も『プーチンさん、そろそろやめなよ』って言ってくれるといいんですけどね」と希望を語った。