自民党は24日、北朝鮮のミサイル発射を受けて「北朝鮮核実験・ミサイル問題対策本部」を緊急に立ち上げた。

 防衛省によると、北朝鮮は同日14時33分頃、同国西岸付近から東方向に弾道ミサイル1発を発射。ミサイルは約71分間、約1100キロ・メートル飛行し、同15時44分頃に北海道渡島半島の西方沖約150キロ・メートルの日本の排他的経済水域(EEZ)内の日本海に落下したという。

 同本部対策本部長の江渡聡徳衆院議員は「北朝鮮がわが国の経済水域にミサイルを落とした。大変な暴挙に対して抗議をしっかりしたい。新型の大陸間弾道ミサイル(ICBM)級と推察されます」と説明した。

 続いて茂木敏充幹事長は「国際社会の注目は、これがウクライナ情勢に集まるなかで、北朝鮮の蛮行は絶対に許さない」と非難した上でこう語った。

「わが国に取って深刻な脅威でありまして、また地域、国際社会の平和と安全を脅かして安保理決議にも違反する。極めて遺憾だ」

 茂木氏は昨年の衆院選で小選挙区で落選して引責辞任した甘利明氏の後任として、岸田文雄総理総会から突然、幹事長を命じられて外務相を辞任している。

「私の外務大臣時代、2年2か月で北朝鮮は10回ミサイルを撃ちました。ところが今年に入って11回です。明らかに(ミサイル)技術も向上しています。わが国の防衛力を強化していく、同時に米国、韓国と連携して対応していきたい。北朝鮮の完全な非核化に向けて日本が主体的に取り組んでいく必要があります」と茂木氏は出席した議員に語った。