牛に続き豚生レバー提供禁止でグレーゾーン“暗黙レバ刺し”も一掃

2015年05月30日 17時00分

 厚生労働省は27日、6月中旬から飲食店などでの豚の生レバーや生肉の提供を禁じることを正式に決めた。食品衛生法に基づき、牛レバーと同様に中心部までの加熱が義務付けられ、違反した場合は刑事罰も科される。27日の薬事・食品衛生審議会の分科会で了承された。

 2012年7月に牛レバーの生食提供が禁止されて以来、その代替として豚レバーを楽しんでいた人にはショッキングな決定だ。豚レバーの生食もダメとなると「だったら、こっそり牛のレバ刺しを出している店に行こう」という心理も芽生えるもの。だが、今回の決定を受け、そうした“闇レバー”を食べるチャンスはさらに減りそうだ。

 牛レバ刺しの禁止後も店員が「生でも食べられなくはないけど決まりだから(客が)焼いてください」と言って牛レバーとごま油やねぎなどをセットで出す“暗黙レバ刺し”や、表面を軽くあぶっただけで限りなく生に近い牛レバーのたたきなどを出す焼き肉店は存在してきた。

 レバ刺し好きにとって、そうした店は貴重だったが、ある焼き肉店経営者は「今後はそういう店は確実に減る。口コミレベルならまだしも、今はネットのレビューなどで情報が一気に広まってしまう。話題になるから保健所や同業者から目をつけられる」と指摘する。同業者に目をつけられれば、当然、保健所へ通報される可能性もある。

「規制開始当初はグレーゾーンで攻めていたが、評判が広まったことで、結果的にメニューから完全になくしてしまった店は多い」(同)

 この経営者の店もほぼ生の牛レバーたたきを出していたが、昨秋に保健所の指導を受けたことで廃止。今は常連客にも提供をしていないという。

「常連で特別にレバ刺しを食べさせてもらっているような人以外は、今後はレバ刺しを食べるのは困難になる」(同)

 加工や輸送の技術は確実に進化したはずだが、なぜか広がる規制。これも時代の流れと言ってしまえばそれまでだが…。