ネパールで4月25日にマグニチュード(M)7・8の大地震が起き、今月12日にもM7・3の余震が発生し、混乱が続いている。家屋が倒壊して広場や公園などでテント生活を送る人々が増えるなか、一部韓国人の悪行がまたも報じられた。先日、発覚した被災者女性の人身売買問題に続き、今度は「ヒンズー教を信じているから大惨事が起きた」という、韓国キリスト教の宣教師によるどさくさ紛れの“布教”が明るみに出た。

 英紙「ガーディアン」は、被災したネパールの若い女性たちが人身売買の被害に遭い、韓国で売春婦として働かされる可能性が高いと報じていた。同紙によると、NGO担当者が「人身売買のブローカーは、災害で家を失った人が多い状況を利用して、支援という名目で女性たちを誘い出す実態がある」と指摘し、注意を促しているのだ。

 この問題で韓国は国際的非難を浴びているなか、さらに白い目で見られているのが布教活動だ。

 韓国の国際救護開発NGO団体「グッドピープル」のメンバーが救護活動を装い、布教に励んでいたという。ネパールメディア「オンライン・ハバール」は「韓国の救護団体は『このような災難はイエスでなくヒンズー教の神々を信じて拡大したのだから、イエス様を信じなければならない』と言った」と報じている。

 当然、ネパールで非難の声が上がり「グッド――」は13日、「救護活動とは関係ないキリスト教的メッセージが書かれた印刷物を配布し、地元住民に迷惑をかけた。医療スタッフの個人的行為で、そのスタッフは除名した」と発表した。

「グッド――」はヨイド純福音教会のチョ・ヨンギ牧師が総裁で、1999年設立された団体だ。被災し、衰弱した人の心の弱みに付け込み布教することが許されるはずもないが、韓国事情に詳しい文筆人の但馬オサム氏はこう語る。

「他宗教に対する独善的な態度は、韓国の宣教師にはよくあることです。20年以上前には、韓国のキリスト教関係者がタイの仏教寺院で仏像を破壊しようとして問題になった。イラクやリビアといったイスラム教国で韓国人宣教師がたびたび拘束されるのも、モスクなどで賛美歌を歌ったり、禁じられている布教活動を行ったりして怒りを買ったため。難民キャンプで言葉が分からないのをいいことに、食料と引き換えに子供たちに韓国語で『イエス様ありがとう』と歌わせるなど、やることが陰湿ともいわれています」

 史上最低のアジア大会といわれた2014年の仁川アジア大会でも、イスラム圏から来た選手団に聖書を配る一団がいて、大ヒンシュクを買ったこともある。

「韓国人牧師の特徴として、自分たちの教えは高級で尊いもの、他宗教は低級なものとする上から目線の態度をとりますが、それが作用しているようです。あらゆるものを上下関係にあてはめ、他者を見下すことで精神の安定を図る韓国文化が、そのまま宗教の世界にも生きているのかも」

 日本の被災地も実は韓国キリスト教布教の穴場となっているという。

 但馬氏は「東日本大震災の被災地にもボランティアと称して、かなりの数の韓国キリスト教の関係者が入り込んでいる。ほとんどは日本人信者で『日本が震災に襲われたのは神を信じないで偶像を拝んでいたためだ』とマインドコントロールされています。大学のキャンパスでも、被災地ボランティア募集という名目で布教活動をする韓国キリスト教カルトが複数あり、大学当局が注意を呼び掛けています」と指摘する。韓国は国民の4分の1がクリスチャンといわれる。そのキリスト教のほとんどが単立教会、いわばインディペンデントだ。信者数公称78万人を誇るメガチャーチから、個人商店のような零細教会まで、無数の教団がひしめき合っている。

「すでに飽和状態にあります。これ以上の信者を獲得しようとすれば、海外に目を向けるしかなく、一番の狙い目とみられているのが、教徒が人口の1%といわれているキリスト教不毛の日本なのです」(同)

 さすがに韓国内でもネパールでの布教行為は非難の的になっているという。