ニラと“有毒”スイセンの見分け方

2015年05月14日 16時00分

間違いやすいニラ(上)とスイセン(東京都薬用植物園提供)

 福島県南会津町の農産物直売所「よってーけやれー南郷直売所」で販売された「南会津産ニラ」が実は有毒のスイセンだった! 今月9日にこの“ニラ”を購入して食べた50代の夫婦に嘔吐の症状が出て、スイセンを食べたことによる食中毒と判明した。

 直売所は販売した残り3束の自主回収を進めている。“ニラ”は80代女性の自宅の畑で収穫されたもので、ニラの束の中に、近くに植えていたスイセンの葉が混ざった可能性があるという。

 東京都健康安全研究センターの担当者は「ニラは9月ごろに白い小さな花をつけ、スイセンは1~2月ごろに花を咲かせる。花は似ても似つかないが、葉はよく似ていて、葉だけになる春先には誤食による食中毒事故が起きやすい」と語る。

 同担当者によると「スイセンは有毒のアルカロイドを含有しており、誤食すると30分以内に嘔吐、下痢、発汗、頭痛、昏睡などの症状が出る」といい、運が悪ければ死に至ることも。致死量はお浸しよりもずっと少ない10グラム程度と危険度はかなり高い。

 実際、スイセンの葉っぱは色も形も驚くほどニラとそっくり。前出の担当者は見分け方のポイントを「ニラに比べてスイセンは、葉の幅が広くて草丈も高く厚手で大きい。また株元の茎が太いのが特徴」と説明。スーパーなどで販売されるニラは茎がカットされているため、葉の大きさだけで見分けるのは素人目にはなかなか難しい。

 もう一つの見分け方が“かぎ分け”。

「ニラのような独特のにおいがスイセンにはない」(同)。だがこれも、全部スイセンの束ならば気が付きそうだが、においの強いニラの中にスイセンが混じっていた場合は発見しづらいだろう。

 なかなか消費者にとって有効な見分け方がない中、「ニラとスイセンは離して植えましょう」(同)というだけでは少し不安な気もするが…。