高崎山サル命名騒動で分かった否定派と英王室の大人力の差

2015年05月10日 11時00分

 大分市の高崎山自然動物園で生まれた赤ちゃんザルの名前が8日、当初に発表した「シャーロット」に正式決定したが、市役所や動物園には相変わらず抗議が殺到している。


 8日の集計では、市役所観光課に電話やメールなどで448件の問い合わせがあり、肯定が107件で否定が336件。動物園にも577件の問い合わせがあり、肯定278件に否定が281件だった。


 英国王室は「名前の付け方は所有者の自由だ」と問題なしとコメントしたが、否定的な意見は多いままだ。同課担当者は「『失礼じゃないか』『配慮に欠ける』という意見が主です。電話の男女比は6対4ほどで男性が多い。ワーッとまくし立てる方もいました」と話す。


 大人力検定でおなじみのコラムニスト・石原壮一郎氏は「名前を変えない判断は素晴らしい」と動物園の対応を絶賛する。一方で、「否定している人たちは動物園にも猿にも無関係な人たちでしょう。正義感をお手軽に満たせるいいネタを見つけたということで、ネットか何かで見た『失礼だ』という意見を自分の頭で考えず“猿マネ”しているだけです」と手厳しい。


 騒動は動物園や市側が抗議で弱腰になったことで拡大した側面もある。


「名前を変えていたら、それこそ国際問題に発展したはずです。だって変えたら悪意があったのかと受け取られてしまうじゃないですか。(結果的に)英国王室だけが大人力にあふれていた」と石原氏は総括した。


 命名は2文字から5文字と制限があったはずだが、シャーロットは6文字。「なぜOKなのか」と疑問を持つ人もいる。


「制限があるのは覚えやすい名前にしたいからです。『シャ』は1文字と考えることもでき、長くはない」(前出の担当者)。国内でのノンキな論争をよそに英国の冷静さが際立ったサル命名の“不敬騒動”だった。