東京・千代田区議会選挙で全裸ポスターが登場している。無所属で出馬する後藤輝樹氏(32)のポスターは全裸で日本刀を振り上げ、ちょうど局部が名前で隠れるという構図。街行く人たちが思わず立ち止まってしまうほどのインパクトを残している。

 後藤氏にはホームページやツイッターがあるものの、活動実態は不明。選挙は2011年の神奈川県議会選挙を皮切りに6回目。街頭活動の告知はなく、20日に後藤氏の自宅を訪れたがまったく反応がなかった。

 と思いきや、同日夜に更新したブログでポスターの意図を説明。日本人らしく刀を持とうと考え、それに合う衣装を探すなかで試しに裸で撮ったら、「普通の服で撮るより、なんかいいじゃん」となったという。

 1年以上かけて自宅で裸体を100枚以上撮影し、ベストをポスターに使用。「当初はオープンチンコにしようとも考えたのですが、真剣に熟考した結果、クローズチンコになりました」とし、隠す作業に苦労したとこぼしている。

 全裸ポスターに千代田区選挙管理委員会は困惑している。「公選法上は問題ありません。しかし、ポスターを見た方からいくつか『不愉快だ』と指摘を頂いています。候補者本人にも伝えましたが、張り替える予定があるのかは分かりません」と選管担当者。主に女性有権者からクレームが入っているという。

 選挙ポスターについて事前に選管がチェックすることはない。「私どもとしてもいかんともしがたい」(同担当者)と悩ましげ。アソコも“全開”だったらどうなのか。

「その場合は公選法ではない別の法律があります。警察が動くでしょう」(同)

 区議会選挙の供託金は30万円。実は返ってくる可能性がある。同担当者は「供託金が没収になる基準は前回の区議会選挙では70票台だったと思います。今回は人口が増えているので少し上がるかと。この基準を超えるとポスター費用の公費負担を申請できます」と話した。

 前回11年の選挙でトップ当選は804票、落選した最低得票は7票だった。当選ラインは約440票。同区は人口が少ないゆえ、供託金没収ラインが低い。千代田区民の判断はいかに。