「東京なら人がたくさん殺せる」京王線無差別刺傷男 24歳で人生を諦めるまで

2021年11月02日 11時30分

国領駅前(東スポWeb)
国領駅前(東スポWeb)

 東京都調布市を走行していた京王線特急の乗客刺傷事件で、殺人未遂容疑で逮捕された住所不定、職業不詳服部恭太容疑者(24)が「東京なら人をたくさん殺せると思った」と供述していることが捜査関係者への取材で分かった。9月末ごろに上京しており、警視庁調布署捜査本部は事件を起こす目的だったとみて調べる。

 ハロウィーンの10月31日に起きた惨劇。服部容疑者は午後8時ごろ、京王八王子発新宿行き特急で男性会社員(72)に殺虫剤のようなスプレーを噴射して刃物で刺したとされる。男性は意識不明の重体。オイルのような液体を車内でまいて放火したとみられ、男女16人も煙を吸うなどしてけがをした。電車は国領駅で停車した。

 捜査関係者によると、服部容疑者は福岡市出身で、3年間勤めた会社を6月ごろにトラブルで辞め、借金を重ねながら神戸市や名古屋市のホテルを転々としたと説明。「仕事で失敗し、友人関係もうまくいかなかった。6月ぐらいから人を殺して死刑になりたかった」と話している。

 8月に都内で起きた小田急線乗客刺傷事件を参考にしたといい「電車に人が多くいると思い、ハロウィーンの日を狙った」と供述。「小田急線の事件で電車内にまかれたサラダ油が着火しなかったことを踏まえ、可燃性の高いライターオイルを用意した」という趣旨の説明をしている。

 米人気コミック「バットマン」シリーズの悪役ジョーカーに憧れ、仮装して事件を起こしたという趣旨の供述をしている服部容疑者。その軌跡をさらにたどると、福岡市内の小中学校に通い、福岡県内の高校では空手部の主将を務めていた。

 同容疑者を知る女性は「目立たない子だった。あいさつを欠かさず、人の荷物を持ってあげる優しい一面もあった」と語り、事件との落差に驚いた。小中の同級生の男性は「おとなしく、自分から何かを進んでやるタイプではなかった」と戸惑う。

「彼の人生に何があったのか気になる」と話すのは、中学まで同じ学校に通った男性(24)。よく鬼ごっこをして遊んだという。同級生とけんかをすることもあったが、学校生活はまじめな印象だったと振り返る。

 高校の同級生だった女性の母親によると、服部容疑者は福岡市内の団地で母親と妹と暮らしていた。団地は数年前に取り壊され、今はマンションが立つ。「誰かとべったり仲が良い子ではなく、どちらかというと目立たない子だった」

 高校卒業後は介護関係の仕事に就くと聞いたという。約4年前に近所であいさつを交わしたのを最後に姿を見ていない。「事件のことを聞いて娘はショックを受けている」と声を落とした。

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