毒グモが日本全国を埋め尽くす?

2012年09月10日 18時00分

 毒を持つセアカゴケグモが西日本で猛威を振るっている。香川県は6日、同県坂出市の瀬戸大橋記念公園で、セアカゴケグモ20匹が見つかったと発表した。同日、兵庫県尼崎市でも河川敷の歩道側溝に100匹ものセアカゴケグモが大量発生しているのが発見された。

 

 また、福岡市で3日に福祉施設に入所する86歳の女性がこの毒グモにかまれる事故が発生。市職員が駆除のため発見したセアカゴケグモは60匹以上になった。

 

 福岡市の生活衛生課によると「クモにかまれた女性は、靴を履こうと足を入れた際に、靴の中に潜んでいたクモを踏んでしまった。右足の小指に感じた痛みが徐々に全身に回り息苦しさもあったようです」と言う。

 

 クモは「敵前では丸まって死んだフリをするほど攻撃性のない生き物」(同課)だ。事実、尼崎市保健所は「大阪で1995年に発生してから兵庫県南部に広がり、最近では県北部まで分布している。1匹、2匹だったら踏み潰してくださいと言っています。市販の殺虫剤でも駆除できます」と話す。

 

 これまでは主に西日本に分布しているが関東地方でも数匹の目撃情報がある。全国的にこの毒グモが大繁殖する可能性はあるのか。動物ジャーナリストの佐藤栄記氏は「セアカゴケグモのような地グモの行動範囲はそれほど広くないため、西日本を中心に発生しているのでしょう」と語る。だがこの先、全国的にこの毒グモが大繁殖する可能性もあるという。

 

「もともとオーストラリアやオセアニアのクモで外来種です。日本ではコンテナの荷物にくっついてきて発生したと考えられます。それと同じことが関東以北の港湾でも起こり得る。また行政は、発生場所を中心に駆除するわけですが根絶は難しい」と佐藤氏は指摘する。