「B―CASは1万円」カード偽造集団の実態

2012年09月10日 18時00分

 BSやCSなど有料放送の不正視聴を可能にする違法書き換え(偽造)「B―CAS(ビーキャス)カード」が全国的に広がっている。本紙はB―CASカード偽造を手掛ける犯罪者集団に詳しい人物を直撃。その口からは、あきれる言葉が次々と飛び出した。

 

 有料衛星放送を無料で見られるように不正に改造されたB―CASカードを輸入し視聴したとして、大阪府警サイバー犯罪対策室は、不正競争防止法違反などの疑いで、大阪市平野区の会社員の男(33)を書類送検した。

 

 送検容疑は3月上旬、B―CASカードの海賊版1枚を台湾から輸入し、5月中旬までの間、自宅のテレビに挿入して有料放送を視聴した疑い。

 

 府警によると、海賊版は通称「BLACKCASカード」と呼ばれている。男は「ハリー・ポッターやアニメを見た」と話している。

 

 男はインターネットで、海賊版の輸入や使用方法が説明されているのを見て興味を持ち、1枚約5万円で購入。しかし、使用後の6月、海賊版をめぐる摘発のニュースを見て、平野署に自首した。

 

 B―CASカードは、テレビなどに差し込んで有料放送を見るカード。その偽造と販売などは音楽の不正ダウンロードなどと同じく、れっきとした違法行為だ。

 

 偽造カードを作る集団をよく知るA氏は「金のかかるものをタダで見られるようにしてるんだからいいことじゃないか、というのが彼らの言い分」と話す。不正な書き換えの方法はネット上に出回っていて「試しにやってみたら驚くほど簡単にできたようだ」とも。カードの販売額は現在1万円程度にまで下がったという。偽造メンバーたちは、知り合いには無料であげているそうだ。

 

「5万円以上だった」時代に比べて値崩れも激しい。カードが普及している証拠だ。

 

 偽造カードだけでなく、自動車免許証の偽造を手掛ける者も「知っている」というA氏。偽造免許証は基本的には11万円前後でやりとりされているという。