悪質劇場型マンション投資詐欺の舞台がカンボジアだった背景

2015年02月21日 17時00分

 カンボジアのマンションへの投資話で3000万円をだまし取ったとして、神奈川など13道県警の合同捜査本部は18日、詐欺の疑いで福岡市西区、アルバイトの男(54)ら男女13人を再逮捕した。

 再逮捕容疑は2013年7月、川崎市中原区の80代の女性に、経済成長が著しいとうたってカンボジアの不動産に関するパンフレットを送り付けた後、証券会社社員を装って「代わりにマンションを買ってくれれば、4割増しで買い取る」と持ち掛け、3000万円をだまし取った疑い。

 容疑者はカンボジアの不動産会社の代理店「FIRST不動産」社長を名乗っていた。合同捜査本部は39都道府県の二百数十人から計二十数億円をだまし取ったとみて調べている。

 なぜ、カンボジアというなじみの薄い国を舞台にしたのか。詐欺研究家の野島茂朗氏はこう指摘する。

「日本国内には閉塞感があるので、発展途上国に投資して高度経済成長やバブルを経験して稼ごうというストーリーに格好の場所として、現在はカンボジアやミャンマーがエサにされています」

 ネットワークビジネス形式で知人の紹介という形をとり、投資額を競わせ、一定額以上の投資家には見学ツアーに招待するのも手口だという。

 野島氏は「見学ツアーで、被害者が代理購入したという現地のマンションを見せられても、日本の登記簿のように分かりやすいものではありません。また、現地人の名義を使わないと外国人は不動産を持てないなどの理由で、真の所有権は闇の中。知人の紹介で一連托生なので、不審に思っても騒ぎたてると自分が仲間外れにされるから、おとなしくなる被害者も少なくないのです」と語る。

 劇場型詐欺で、13人の容疑者たちがそれぞれの役割を演じ、被害者同士の友人感情も利用する悪質な詐欺だ。