緊急事態宣言解除されても喜べない 外食産業苦しめるミートショック問題

2021年10月01日 11時30分

 新型コロナの緊急事態宣言とまん延防止等重点措置が30日をもって全国で解除され、今後は感染状況をみながら行動制限の緩和が進む。外食業者には好機到来だが、米国産牛肉の高騰が影を落としている。

 かつて国産に比べ安価な米国産牛肉だったが、もはや国産並みに。農水省によると、米国ではワクチンの接種が進み、経済対策の効果も出たことで、外食需要が上向き、牛肉の消費がアップ。そのため米国産牛肉の価格が高止まりし、日本の輸入価格にも波及。“ミートショック”が起きているというわけだ。

「5月の段階で、米国産牛肉の国内卸売価格は1キロ当たり、冷凍のバラ肉で去年の同時期と比べて67%高くなっている。その後も値上げが続いて、輸入牛肉の奪い合いで、店によっては5月に比べて40%近く上がっているスーパーもある」(食品アドバイザー)

 米国では食肉工場で働く労働者がコロナ休暇を取り、地域によっては3割しか稼働していない工場もあって生産が激減。その一方でワクチン接種が進んだことで経済活動が再開され、牛肉の需要が急増した。

 また、豊洲市場食肉卸業者は「中国は火鍋ブームで、アメリカ産牛肉の輸入量が前年比約3倍になった。加えて、コロナ禍で海上輸送コンテナが不足して、輸送運賃が倍になった。日本は中国に買い負けしたために輸入量が激減。だから、国内価格が高騰しているんです」と明かす。

 都内のスーパーでは、ハンバーグなどに使用するひき肉など、米国産牛肉価格が2倍近くに上がっている。

「外食チェーンも大変ですよ。お客さんが“久々に外で肉を食べよう”という気分なのに、ミートショックで焼き肉店もステーキ店も値上げせざるをえない」とフードライターは指摘した。

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