小保方氏「懲戒解雇相当」の意味

2015年02月11日 16時00分

小保方晴子氏

 理化学研究所は10日、STAP細胞論文の不正が認められた小保方晴子元研究員(31)の処分について懲戒解雇相当と発表した。小保方氏は昨年12月21日付で依願退職しており、実質的な処分はできない。

 会見には理研の加賀屋悟広報室長と堤精史人事部長が出席。1月29日の理事会で結論を出し、小保方氏には10日にメールで通知したが、「ご本人が確認しているかまでは承知していない」(堤氏)という。

 堤氏は「すでに退職しているので懲戒処分の対象者ではないが、(不正論文の研究に携わった)関係者の相対的な責任関係を明らかにするため検討した。研究不正行為が認定された研究者には諭旨解雇、懲戒解雇があるが社会的な影響力も考え、懲戒解雇が相当だろうという判断」と説明。

 また、理研は小保方氏に対して不正研究費の賠償請求と窃盗、偽計業務妨害などでの刑事告訴も検討している。

 理研関係者は「依願退職を認めて、理研の職員ではなくなった小保方氏に『懲戒解雇相当』なんてのは無意味だけど、理研としては“厳罰にした”というアリバイ作り。退職を認めたのは、理研内部のことを暴露しないという約束を取り付けたのでしょう。刑事告訴もあくまで『検討』であって、実際はしないのではないか」と指摘する。

 小保方氏の代理人の三木秀夫弁護士は、一般論として異議申し立てなどは「ない」と述べた。

 小保方氏の不正をめぐっては、理研OBの石川智久氏が、1月末、研究室からES細胞を盗んだとして小保方氏を窃盗容疑で兵庫県警に告発。この件について三木氏は「(動きは)全くありませんね。まだ受理されていないと聞いていますし」と話す。

 共著者のうち、丹羽仁史チームリーダーは文書による厳重注意。理研を離れた若山照彦山梨大教授は出勤停止相当と判断した。副センター長で自殺した笹井芳樹氏については「故人なので内容の公表は控える」(堤氏)と明らかにしなかった。

 野依良治理事長ら役員に対し、既に給与の一部を自主返納したことを理由に、あらためて処分はしなかった。