久々に“橋下節”が爆発した。橋下徹大阪市長(45)は9日、大阪都構想について対立状態にある内閣官房参与の藤井聡京都大大学院教授(46)を挑発。24時間いかなる挑戦も受ける覚悟を示した。

 橋下氏と藤井氏は都構想をめぐってドロ沼の関係だ。ネット上で藤井氏が、橋下氏のことを「ヘドロチック」と発言したこともあり、市長側が公開討論を申し入れるなど“抗争”が激化。藤井氏は討論の申し入れについて「強大な公権力者による言論封殺だ」との見解をネット上で示し、拒否した形となった。

 この日、市役所で橋下氏は「残念です。情けなかった」と藤井氏をバッサリ。討論の申し入れを「言論封殺」という理由で拒まれたことについては「公の場での議論を求めるのが言論封殺って」とあきれながら、「中学校ぐらいの公民からやり直した方がいい」と語った。大阪市長の権力で内閣官房参与の言論を封殺できるのかと問われると、橋下氏は「内閣官房参与の方が、よほど権力じゃないですか。政府の一員ですよ。全く世の中、分かってないんでしょうね」と苦笑いした。

 仮に藤井氏が討論に応じる意向を示した場合について、橋下氏は「彼のやりたいようなやり方でやる」と全ての条件をのむと宣言。

「いっぱいいるじゃないですか、仲間が。言論封殺というなら藤井さんと、その愉快な仲間たちを集めてもらったらいい。聴衆も藤井さん応援団を1000人集めてもらって。そこに1人で行きます」と橋下氏。

 最後は報道陣に対して「寄付できないので僕の代わりに(中学の)公民の教科書を送ってくださいよ」と藤井氏への“プレゼント”の代理まで要請した。

 久しぶりの橋下節だが、真意は都構想の議論を広めることにあるという。一部の調査では都構想について反対の意見が強いという結果が出た。

 橋下氏のお膝元・維新の関係者は「単純に反対ではなく、『よく分からないから反対』という理由が多い。どんな形でも橋下氏は都構想に関心を持ってもらいたいと思っている。こういう話題で少しでも知ってもらえたら本望でしょう」と解説した。