飲食店に協力金いまだ払われず コロナ関連の企業破綻2000件に…

2021年09月01日 11時30分

菅首相

 東京商工リサーチは31日、新型コロナウイルスに関連した全国の企業の経営破綻が累計2000件に達したと発表した。昨年2月の初確認から1000件に至るまでは1年近くかかったが、コロナ禍の長期化でペースが加速し、約7か月間で倍増。業績が回復せず、資金繰りに行き詰まって倒産する例が広がった。破綻企業の従業員数は判明した1879件の合計で2万493人だった。

 集計には法的整理などにより倒産した企業のほか、準備中の企業を含む。業種別では、自治体からの休業要請などで打撃を受けた飲食業の366件が最多。建設業の193件、アパレル関連の168件、ホテルや旅館の91件が続いた。

 4度にわたる緊急事態宣言などで飲食店は窮地に陥っている。

 菅義偉首相は8月25日、緊急事態宣言の対象地域の拡大などを決めた際に記者会見で「飲食店に対する協力金については、先月導入した早期給付への申請に対し、首都圏では、ほぼすべてがすでに支給されています。今回追加された地域も含め、他の地域についても都道府県と協力し、速やかな支給に努めてまいります」と語っている。

 しかし、東京・台東区の焼き鳥店主は「早期給付されるという先渡し金どころか、3度目までの緊急事態宣言とまん延防止等重点措置の協力金も遅延している。大うそつきですよ」と怒る。
 また、中央区の和食店経営者は「うちだけでなく、同業の飲食店で先渡し金をもらったという店は聞かない。うちは4月分をもらっただけでそれ以降は都から支払われていません。この4月分は4月12日から5月11日までのまん防の差額分で、4月25日から5月11日までの緊急事態宣言の分は1円も振り込まれていません」と明かす。

 飲食店に取材して返ってくる言葉は「このままだと店がつぶれるのを待つしない」という悲観的な言葉ばかりだ。

 銀座の小料理屋店主は「コロナ禍が収まらない。緊急事態宣言が9月12日に解除される見通しが立たないので、身内のようなお客さんだけ集めて営業を始めました。後ろめたいですが、協力金が大幅に遅れているんですから隠れて営業するしか残された道はありません」と語る。
 これまでの協力金と先渡し金が支払われなければ、もう飲食店の協力は得られない。

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