落選危機に直面していた岩手4区、「生活の党」の小沢一郎代表(72)が16回連続の当選を果たしたのにもかかわらず、「党代表としての職務を放棄した」と大ブーイングを受けている。

 2009年まで安定して12万票以上の得票数を維持してきた小沢氏は、前回2012年で約7万8000票にまで減少。今回は約7万5000票まで落ち込んだ。今年11月には離婚していたことも発覚し、公示直前には離党者が相次ぐなど、厳しい選挙戦だった。

 同党の会見場には、小沢氏目当ての報道陣が約80人も集まったが、広報担当者は午後7時過ぎ、「代表がこちらに来ることは現時点で決まっておりません。副代表が会見だけを予定しています」とアナウンス。その後も、「副代表会見の後に代表が来て会見をするかもしれないし、しないかも…」など、はっきりしない情報に報道陣は振り回され続けた。

 結局、午後10時半に副代表の主浜了(しゅはま・りょう)参院議員(64)が“代表”として会見を開いた。

「とにかく厳しい結果であると受け止めている。(公認候補が出馬した小選挙区)13のうち5つの選挙区で(ほかの野党との)すみ分けがうまくいっていなかった」と振り返ったが、記者からの質問は小沢代表に集中。

「なぜ代表自ら説明しないのか?」との質問に、主浜副代表は「まだ直接お話しておりません。比例(の結果)がはっきりしてないので、期待しているのでは…」とたじろぐばかり。

 会見を行わない旨を伝える電話も、小沢代表ではなく、党事務総長の川島智太郎元衆院議員(50)が代理でかけており、主浜氏は小沢氏と一切会話しないまま会見に臨んだのだ。

 衆参合わせて所属議員が4人は、政党要件に関わる危機的事態。かろうじて当選したものの、小沢氏が進む道は厳しくなるばかりだ。