ベトナム人窃盗団に食べられた町の象徴・除草ヤギ

2014年12月06日 11時00分

 町の象徴だった失踪ヤギは食べられていた。岐阜県警関署は4日、カオ・ヴァン・グウェン容疑者(26)らいずれもベトナム国籍の男3人を窃盗容疑で逮捕した。8月9日夜、美濃加茂市の岐阜大学敷地内で2頭のヤギ(計約7万円相当)を盗んだ疑い。

 カオ容疑者を除く2人は「盗んだ」と容疑を認めている。2人は9月に化粧品を万引きして逮捕され、取り調べの中で“ヤギ泥棒”を白状したという。「食べるために盗み、自分たちの家でさばいた」と供述。「どんな料理にしてどんな味だったのかは、分かっていない」(同署幹部)

 3人以外にも仲間がいるようだ。化粧品は横流しして利益を得ていた可能性もあるが、「横流しできない」(同)ヤギは純粋に食べるために盗んだようだ。

 研究のためヤギを飼育していた同大応用生物科学部の八代田真人准教授(42)は「荒れ放題の竹林を伐採し、除草のために放していた。土地の景観の保護、植物の構成種類の変化などを観察するため、日本在来のシバヤギ16頭が参加していた」と語る。研究は日本が抱える問題解決の糸口になり得る。

「日本の耕作放棄地は増えて、滋賀県と同じ面積にもなるといわれる。その対策に役立つ実験だった」(八代田氏)

 公園や団地の除草のためにヤギが出動するケースは全国的に拡大。「急斜面でも問題なく、草刈り機のCO2排出や騒音もなく、環境にも良く、費用も抑えられる」と関係者。ヤギが草を食べるのを見て地域住民が癒やされるという効果もある。

「食べられたヤギはメスのナナとオスのレイ。学生が大事に世話をしていた。さばいたことはないが、やろうと思えばできる。しかし、独特の臭みがあるので…。沖縄ではヤギを食べる文化もあるから、ベトナムでもそうなのかも」(同)

 ベトナムでは「ヤギ鍋」が滋養強壮料理として人気が高いという。研究は新しい2頭を加えて継続されるというが、メ~わく極まりない泥棒だ。