北のサイバー戦士は“CIA級”の実力

2014年12月04日 11時00分

 米ソニー・ピクチャーズエンタテインメントが大掛かりなサイバー攻撃を受け、未公開映画がインターネット上に流出するなどの被害を受けていたことが分かった。同社は北朝鮮をやゆする映画を近く公開する予定で、北朝鮮による報復攻撃との見方が広がっている。米主要メディアが1日に伝えた。

 ハッカーが同社のコンピューターに侵入し、社内ネットワークが停止したのは11月下旬。「平和の守護神」と名乗るハッカーが「要求に従わなければ社内の機密情報を世界に公開する」と宣言、その後、劇場未公開の新作を含む5本の映画が一時ネット上に流出した。連邦捜査局(FBI)が捜査を始めた。

 ハッキングの手口は、昨年3月に韓国の銀行や放送局が受けたサイバー攻撃と酷似しているという。韓国政府はこの攻撃について、北朝鮮の情報・工作機関である偵察総局の犯行とみている。

 同社は北朝鮮の金正恩第1書記の暗殺計画を描いたコメディー映画「ザ・インタビュー」を今月下旬に公開する予定。北朝鮮は「極悪の挑発行為」と猛反発している。

 北朝鮮は、世界トップレベルのハッキング能力を保持する陰の大国だ。サイバー攻撃は低コストで大きな効果があり、北朝鮮にとって利点が多いとされるため、国を挙げて“サイバー戦士”を養成している。

 北朝鮮事情通は「北朝鮮は、幼少時からハッカーの英才教育を施し、大学を卒業したサイバーエリートがサイバー戦士となる。その能力は米CIAにも匹敵。中国の北京や大連、上海などに拠点を構え、そこからサイバー攻撃を仕掛ける。中国にあるIPアドレスを使うから、北朝鮮の痕跡は残らない。中国当局も見て見ぬふりをしているので摘発もされない」と指摘する。

 サイバー攻撃をエスカレートさせていき、最終的にテロを仕掛ける可能性はある。日本も危機管理体制を強化すべきだろう。