北海道浦河町の浦河港で6日未明、大量のマイワシが港などに打ち上げられているのが見つかり、同町は押し寄せたイワシは推計で計100トンに及ぶとみられると明らかにした。同日中に23トンを回収したが、作業は数日かかる見込み。

 北海道では浦河町から約80キロ離れたむかわ町でも、3日から4日にかけ海岸沿いに大量の死んだイワシが漂着。浦河町とむかわ町の間に位置する日高町、新ひだか町でも6日までに大量のイワシが漂着した。

 浦河港では死んだイワシが海面を埋め尽くすように漂ったが、中には生きたものもおり、脂ののった魚を持ち帰ろうと多くの住民でにぎわった。女性たちからは「つみれや刺し身にして食べたい」との声が上がった。

 港に来た男性は「カモメがイワシを食べ過ぎて、満腹で飛べなくなっていた」と驚いた様子で話した。

 回収されたイワシの一部は、同町の水産リサイクルセンターで肥料化する予定。

 どうにも不気味な現象について、オカルトに詳しい作家の山口敏太郎氏はこう語る。

「魚類が大量に打ち上がったり、水揚げされるのは、大地震の前触れというのは、昔からよく言われています。特にイワシが大量に捕れた年はやばい。地震の発生とシンクロしているんです」

 イワシ豊漁と地震のシンクロとして、1896年に明治三陸沖の大地震、1933年に昭和三陸沖の大地震、23年に関東大震災、46年に昭和南海地震、2011年に東日本大震災が起きた。

 そして、今年は今回のイワシの異常な押し寄せ以外にも多くの海の異変が起きている。2月に茨城県大洗町で、ボラが大量発生。また、各地で深海魚のリュウグウノツカイが捕獲され、4月には高知でホテイエソやサケガシラなど珍しい深海魚が捕獲された。

 山口氏は「地震の発生前段階としてプレートが動き、その振動で電磁波のようなものが海中に放たれ、敏感な魚の行動に悪影響を与えているのではないだろうか」と推理している。