中国のサンゴ密漁船 糞尿たれ流しで世界自然遺産ピンチ

2014年11月06日 09時00分

 小笠原諸島や伊豆諸島沖で200隻以上の中国船によるアカサンゴの密漁が横行している問題で、世界自然遺産が汚物まみれになるという目を覆いたくなる“惨劇”に見舞われる可能性が出てきた。

 金よりも値が付くアカサンゴなどの宝石サンゴを狙った密漁船を直撃するのは台風20号。非常に強い大型で、小笠原諸島周辺は6日夜から7日にかけて、通過するとみられる。密漁船は台風の進路から大きく離れて移動するか、父島にある二見港もしくは小笠原諸島の沖合に停泊し、台風が通り過ぎるのを待つことになる。

 密漁船対策に手を焼く太田昭宏国交相(69)は4日、密漁船が避難してきた場合は、入港や乗組員を上陸させないほか、停泊する船にも立ち入り検査を行う方針を示した。ただ現実的には、入港を拒否された密漁船が難破や座礁し、死者でも出ようものなら人道上の観点から中国のみならず国際世論からの批判は避けられないため、最後は受け入れを許可せざるを得ない状況になりそうだ。

 父島や小笠原周辺に密漁船が殺到した場合に懸念されるのは糞尿やゴミ問題だ。通常、糞尿は船内のタンクでためられ、汚物処理された後に海洋に投棄される。しかし、中国事情通によると「オンボロが目立つ密漁船は、ろくな処理機能を持っていない可能性が高く、トイレすらない船もあるという。中国人は、船上からお尻を突き出し、お構いなく海に排せつ行為に出るのが慣例です」というのだ。

 広い遠洋ならまだしも避難先の港や沖合など限定した場所で、何百人以上にも上る乗組員らの糞尿やゴミが、一斉に垂れ流されれば、水質汚染など環境へ与える影響は計り知れない。

 これまでも長崎・五島列島に中国船が大挙襲来した際、糞尿による環境汚染問題が起きた。世界自然遺産の小笠原諸島がサンゴを取り尽くされるだけでは済まないピンチを迎えている。