コロナ禍で広がるやっかいな「疲労臭」 体の表面を洗うだけでは足りず…

2021年06月05日 11時30分

 新型コロナウイルス禍で先の見えない状況のなか、感染を恐れて電車のつり革や職場のドアノブに触るのもちゅうちょしたり、緊急事態宣言下でストレス発散ができなかったり、生活の変化を抱えた人々に「不安疲労」が広がっているという。

 不安疲労とは、頭から離れない恐れや不安などから生じる“何となくだるい”“気持ちが重い”といった疲労感がある状態。新しいタイプの疲労で、多くの人が感じているだろう。不安疲労によりため込まれたストレスは体臭にも悪影響を及ぼす。通称「疲労臭」と呼ばれる体臭の要因になることがあるのだ。

 一般的に知られる汗臭や加齢臭、ミドル脂臭などは、主に汗や皮脂が原因となり発生し、年齢によって発生しやすい体臭が異なる。ただ汗や皮脂が原因となっているため、こまめに汗を拭き取ったり、しっかりと体や頭を洗うことで、ある程度の対策にはなるそうだ。

 しかし疲労臭は、血液から臭いの成分が放散されるため、体の表面を洗うだけでは不十分。しかも疲労臭は尿の成分でもあるアンモニアが主成分のため、非常に不快な臭いを発してしまうというからやっかいだ。

 疲労臭の発生メカニズムには腸内環境が大きくかかわっている。大腸内のビフィズス菌の変化と疲労臭の関係性を検証する実験を行った東海大学理学部化学科の関根嘉香教授はこう語る。

「大腸内の環境改善と疲労臭の軽減の関係から、ビフィズス菌が産生する短鎖脂肪酸がアンモニアを産生する腸内細菌(悪玉菌)に何かしらの働きかけをしたと考えられました。短鎖脂肪酸とは、大腸内にいるビフィズス菌などの善玉菌が、食物繊維やオリゴ糖などをエサにした際の代謝物です。大腸内を弱酸性に保ち、アルカリ性を好む悪玉菌の働きを抑制するためアンモニアを発生させにくくします。大腸内で短鎖脂肪酸を増やすにはビフィズス菌とともに豆類、イモ類、根菜類、海藻類、果物類などに多く含まれる水溶性食物繊維やミルクオリゴ糖を取るとよいでしょう」

 腸内環境の改善が効果的ということだ。

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