80年代から不動産業準備していた?代ゼミ

2014年08月27日 11時00分

「3大予備校」の一角、代々木ゼミナールの大幅な事業縮小方針が、世間に衝撃を与えている。しかし、当の代ゼミは25年以上前からこの事態を予見し、備えていたフシがあるという。

「びっくりしましたよ。私は1988年に大阪・江坂の代ゼミに通っていたんですが、そのころから講師は雑談で『代ゼミは将来、生徒が少なくなっても大丈夫なように、駅に近い土地を選んで買っている。予備校がダメになったら改装してホテルにする。だから校舎が立派なんだ』とネタにしていました。いま本当にそうなりそうじゃないですか」と話すのは44歳の本紙記者だ。

 88年といえば予備校も生徒が多いバブル時代だったが、出生数は71~74年の第2次ベビーブームをピークに減少し続けていた。予備校生の世代も91年前後をピークに、その後減ることは明らかだったわけだ。

 代ゼミの登記簿には、学校教育のほかに「併せて次の業務を行う」として駐車場業や不動産賃貸業などが記されている。代ゼミは学校法人として登記されており、学校法人は認可を得るために自前の土地が必要となる。先を見越して駅近くに土地を買っていたわけだ。

 実際、すでに動いていた。名古屋駅前にある名古屋校本館は19階建てのビルに建て替え中で、1~4階が予備校、5~19階にはホテルが入る予定だ。また京都の地下鉄烏丸線五条駅近くにあった京都校別館は現在ホテルカンラ京都に、同九条駅近くにあった京都校の寮は改装されてホテルアンテルーム京都になっている。東京・代々木の本部校跡地は商業施設の「代々木VILLAGE」となり、千駄ヶ谷校は別の会社がリノベーションして入居している。

 だが、不動産業だけに絞ることはなさそうだ。学校法人の収益事業は、公共性・公益性を考慮して税制上の優遇処置が講じられており、法人税の税率は19%と、普通法人の25・5%より低く設定されている。予備校事業を続けていた方がいいということになる。

 登記簿によれば、代ゼミの母体・学校法人高宮学園の資産総額は4406億円。予備校事業を縮小しても、まだまだ存続していきそうだ。