代ゼミ凋落の本質 現役高校生対策に出遅れ

2014年08月26日 11時00分

 大手予備校、代々木ゼミナールが来年春にも全国の27校舎のうち20校舎を閉鎖し、東京・代々木の本部校と名古屋、大阪南、福岡などの7校舎に集約する方針であることが分かった。代ゼミといえば、大教室に100人単位の生徒を集める授業で知られ、駿台、河合塾と並ぶ「3大予備校」と言われたが、予備校事業を縮小することになった原因は何なのか?

 

 

 3大予備校のひとつで教鞭を執るあるベテラン講師は「代ゼミは予備校バブル時代のスタイルから抜け出せなかった」と指摘する。予備校バブル時代とは、1980年代前半~90年代前半の18歳人口と大学志願者が多かった時期のことで、ピークの92年は18歳人口205万人、浪人生は20万人はいたとも言われる。当時は世の中もバブル景気で、浪人して学費の高い一流私立大学に進学しようとする人も多く、学生はいくらでも集まる時代だった。


 しかし、92年を境に18歳人口は年々減少。文部科学省の「学校基本調査」によれば、今年度は118万人と最盛期の6割弱まで減り、「全入時代」を迎えて大学に入りやすくなったことで浪人生は激減した。


「代ゼミは駿台、河合塾に比べ、現役高校生対策で出遅れた。囲い込みをうまくやらなかったんです。他の2校が高校1、2年の講座に主力講師を投入するなどしていたのに対し、代ゼミは主力の投入が少なかった印象。3年や浪人時にいきなり2校から代ゼミに移ることはないでしょう。また、代ゼミはよく言えば生徒の自主性に任せているが、悪く言えば放任主義。失敗した浪人生から話を聞いた高校の先生が、他を勧める傾向もあったようです。昔の浪人生は自分で予備校を選んでましたが、最近は高校の先生の影響が大きい」


 また、バブルがはじけ、受験生の志向が地元の国公立大学と就職に有利な理系を目指す方向にシフトしたのも不利に働いたという。