<シリア日本人拘束>湯川遥菜さん(42)とみられる日本人がシリアで過激派に拘束されたと一報が流れた際に、過激派関係者のツイッターアカウントに、湯川さんの身に危険を及ぼしかねない情報を提供したジャーナリストがブログで謝罪している。

 湯川さんは過激派の尋問に「カメラマン」を名乗って、最悪の事態から何とか逃れようとしていた。しかし、過激派関係者のツイッターに、日本から英語で「この日本人は民間軍事会社のCEO(最高経営責任者)だ。射撃中の写真もある」とまさかの情報提供があった。これをツイートしたのはジャーナリストの安江塁氏。批判が集まった安江氏はツイッターアカウントに鍵をかけて非公開にしていた。

 19日に安江氏はブログで「ツイートの経緯について」と題して、湯川さんに謝罪している。安江氏はネットで尋問の様子を動画で視聴。さらに、ユーチューブで湯川さんが銃を撃っている映像を見て「傭兵・義勇兵だろうと思いました。調べてみると、民間軍事会社の方であることが分かりました」。その後「一般人の議論にコメントする軽い気持ちで」、湯川さんの情報をツイート。相手が過激派関係者だとは知らなかったという。翌朝、自分の顔写真がネット上に広まっているのに気づきびっくり。“人殺し”との批判がツイッターを通してたくさん届き、鍵をかけたという。

「『知らなかった』のは自分の落ち度です。知りもしない相手に湯川さんの情報を書いたことも間違っていました(中略)この度は、湯川さんをはじめ多くの方々にご迷惑をお掛けして申し訳ございませんでした」としている。今は湯川さんの無事を祈るばかりだという。