福井・鯖江市役所が4月に発足させた女子高生プロジェクト「JK課」が盛り上がっている。女子高生が市役所で働くわけではなく、市民活動の一環として、女子高生13人が在籍し、発案したものを市がバックアップするとしてスタートした。

「5月にはマラソン大会のボランティア、6月には総勢130人でのゴミ拾いイベントを行い、市民の町づくりの旗振り役になっています。7月からは生徒たちが発想した図書館利用アプリもできました」とは鯖江市市民協働課の橋本和久氏。

 JK課の盛り上がりに負けじと、同市では6月に今度は「OC(おばちゃん)課」まで発足した。市内の40~50代女性を中心に集まった約20人のメンバーが、得意の井戸端会議感覚で意見を出し合う。

「男性の子育て支援では、OC課の方から『赤ちゃんのおむつ交換ができる多目的トイレの表示が、女性と赤ちゃんのイラストで、男性が入りづらい』との意見があり、このたび市全域で表示を変更することになりました」(前出の橋本氏)

 昨今、高校生を使った町おこしは多い。高校生が発案した料理や弁当などをレストランやコンビニとコラボして、話題になっている。鯖江市JK課でも市内の菓子組合に所属するパティシエグループ「ボーノ夢菓房」とタッグを組んだスイーツ・フェア(9~10日、西山公園道の駅)も開催される。

「マスコミに取り上げられる宣伝効果などは計り知れない経済効果がありますが、女子高生たちのアイデアで街が変わり、OC課もできて、意識的な効果がもっとも大きい。楽しさを感じて町づくりをしてくれる。今後もJKもOCも各メンバーがやりたいと決めたことを応援していきたい」と橋本氏は話している。