「月面を歩く巨人」を徹底検証

2014年08月04日 06時30分

これがグーグルアースがとらえた月面の人型物体(ユーチューブから)

「月面を歩く巨人を発見!!」――。こんなニュースが世界中に広まっている。発端は動画共有サイト「ユーチューブ」への投稿だが、その画像の出どころは、あのネット検索サービス「グーグルアース」だ。パソコンの画面で「仮想世界旅行ができる」と相変わらず人気のグーグルアースは、今では“月面旅行”も体験できるが、先月の中旬にそんな“仮想旅行者”が偶然見つけて投稿。日本のマニアたちは、人気アニメを連想して「月に進撃の巨人」、あるいは「エヴァンゲリオンか」などと、話題にしている。そこで専門家に聞いてみると――。

 いまや「グーグルアース」はその名の通り、地球のすべてを網羅しているが、実は地球だけでなく、月も詳細に見ることができる。その“グーグルムーン”に信じられない映像が写っていることがわかった。

 先月の18日に「ジェイセンコ」と名乗る人物が、ユーチューブに動画としてアップ。これを受けて同20日、今度は未確認飛行物体の情報サイト「UFO サイティング ホットスポット」が取り上げ、世界中で話題となった。

 いったいどんな画像なのか? それはまるで月面を人間とおぼしき物体が歩く姿に見えるという。とはいえ、人にしては巨大すぎる。ロボットや人工建造物だろうと推測する声もある。

 問題の画像を見ると、確かに巨大な黒い人型の何かが歩いているような姿が確認できる。位置は北緯27度34分26秒、西経36度4分75秒。足元からは、はっきりと影が伸びている。拡大すると、頭部と両肩、右手、両脚に相当する部分があり、脚のヒザ部分が逆くの字に折れ曲がっている。まるで人が画面右方向に向かって歩いている姿に見えるのだ。

“身長”は周囲に対象物がないため、不明だが、5~40メートルとみられる。確かに巨人だ。グーグルアースの衛星カメラのレンズに付着したゴミのようには見えず、月面にある何かをカメラがとらえたとしか言いようがない。

 このため「月面に巨人が現れた」「巨人がムーンウオークしている」「宇宙人が派遣した人型ロボットでは」などと、世界中のオカルトファンが騒ぎだしているのだ。

 オカルトに詳しい作家の山口敏太郎氏は「月面を歩行しているかのような黒い人影は、とてつもなくでかい。さらに、その巨人が歩いている月の地表には、影も写り込んでいます。また、グーグルで違う角度から確認してもその物体は容積があり、月面に立体的な人型物体があることは間違いないように思う」と指摘する。

 可能性としては様々なことが考えられる。巨人またはロボット、自然にできた岩か人工建造物。レンズ付近にたまたま何かが漂っていた――などだ。だが、ゴミでなければ、その物体は何をしているのか、また何のために造られたのか。謎は深まる。

「月面に落下する寸前の宇宙塵や、レンズについたゴミという可能性もゼロとはいえない。それにしても、ここまで人型に近く、しかも影もできていることなどあるのでしょうか。かつて、日本には月面に『桂男(かつらおとこ)』という巨人がすんでいたという伝説があるが、今回は桂男が再び我々の前に現れたのであろうか」(山口氏)

 長らく、月はその見え方から、日本ではウサギがいるとされ、欧米ではカニがいるといわれてきた。かぐや姫は月に帰っていくが、和歌山県那智勝浦町などでは、昔から月にすむ絶世の美男子の妖怪を、山口氏が指摘した「桂男」と呼び、伝承されてきたという。ひょっとして、今回のごとき月の住民を和歌山県の先人は見ていたのかもしれない。