殺人者つくった教師が辞めるのは当然

2012年08月11日 18時00分

ホラー小説家・平山夢明氏の「いじめ撲滅提言」<後編>
 
 いじめの呼称を「スクールリンチ(レイプ)」に変更することを提案したホラー小説作家・平山夢明氏(50)。今回はダメ教師のコネ採用にNOを突きつけ、寺での修行を提案する。

「教師の選考基準がおかしい。実際に教壇に立てるのは、教委や校長のコネで入るろくでもないヤツばかりだ」と糾弾。

「自分の教室でいじめが起きて生徒が自殺したら『こんなことが起きてもうやってられない。恥ずかしい』と言って担任は自分も死んで詫びるぐらいの気持ちがないと。少なくとも教師を辞めるのは当然。教師なのに殺人者と犠牲者の両方をつくったんだ。校長も教頭も学年主任も辞めなきゃ」

 ダメ教師に教わることは生徒の悲劇を生む。水際で倫理観のない教師を排除することに加え、ダメ教師の再生のために何ができるか。

「教師に雲水の修行を国が勧めればいい。坊さんから人を教えるってことの意義と怖さや大切さを寺で教わろう」

 教師の意識を変えても、子供の成育環境を変えなければ、根本的な問題の解決にはならない。

「子供が子供であるための時間が圧倒的に足りない。遊ぶこと。趣味に没頭すること。『生きてたって何も面白くない』と言うのは、その時間を奪われて生きる喜びを失ってる子供」

 今は子供らしからぬ子供が量産されているのだという。「今の若い人たちは子供のときに子供であるための時間を取れなかった。だから今、子供みたいなことしてる。AKB48みたいなアイドルとかに手を振り回してもらうのが楽しいんだ」

 最後に、いじめている子供に平山氏ならどんな声をかけるのか。

「『つまらないことはやめろ。腹が減るぞ』と言うよ。男の場合は早く女遊びを覚えればいいのに。あ、だから高校生になるといじめが少なくなるんだな」と話した。

☆ひらやま・ゆめあき=1961年、神奈川県生まれ。ホラー小説作家。「独白するユニバーサル横メルカトル」が2007年度「このミステリーがすごい!」国内1位を獲得。ほか多数の文学賞に輝く。エッセーも手がけ「どうかと思うが、面白い」(扶桑社)が発売中。

<前編>“いじめ”ではなく“校内リンチ”だ