日本気象協会は12日ころにかけて日本付近に接近、通過する見込みの台風8号に関する情報を7日、発表した。


 大型で非常に強い勢力の台風8号は7日9時には中心気圧930hPaで沖縄の南海上にあって、ゆっくりと北上している。この台風は今後さらに発達を続け、8日には猛烈な勢力となって沖縄地方へ接近する見込みだ。


 猛烈な勢力の台風が日本に接近するのはおおよそ10年に一度のことで、台風としては初となる特別警報が出される可能性がある。台風の特別警報は5000人以上の死者・行方不明者を出した「伊勢湾台風」級の台風や同程度の温帯低気圧が来襲する場合に出される。


 このため、沖縄・奄美地方では9日ころにかけて、激しい雨や立っていられないほどの暴風、高波・高潮への警戒が必要。台風8号は進行速度が遅いため、大荒れの天気は長く続く恐れがある。


 その後、台風は10日ころには九州地方に接近し、12日ころにかけて日本列島に沿うように北東へ進む見込み。このため、九州から東北にかけての広い地域で激しい雨や暴風が予想される。


 また東北・北海道では10日ころから台風の影響で梅雨前線の活動が活発になり、前線の付近では台風が近づく前から局地的な大雨となる可能性もある。

 気象協会が発表した大雨・暴風の警戒期間は以下の通り。

・北日本(北海道・東北) 大雨9~12日、暴風11~12日。台風接近前でも梅雨前線による局地的な大雨に注意。

・東日本(関東~東海・北陸)
 大雨10~11日、暴風11~12日。広い範囲で激しい雨や暴風に警戒が必要。沿岸部では台風接近前から高波・高潮の恐れ。

・西日本(近畿~九州) 大雨9~11日、暴風9~12日。広い範囲で激しい雨や暴風に警戒が必要。沿岸部では台風接近前から高波・高潮の恐れ。

・奄美・沖縄
 大雨8~9日、暴風7~9日。暴風・高波・高潮に厳重な警戒が必要。