これからは手指の消毒だけでなく、全身除菌になる!?

 東京・赤羽一番街商店街で、新型コロナ対策として全身除菌できる「MIOX Gate(マイオックスゲート)」が試験導入された。

 4日と5日の2日間にわたり、同商店街に設置されたのは、マイオックスという水の殺菌液を全身に噴きかけるアーチ型の噴霧器だ。

 同液は、マイオックスソルトと呼ばれる塩と水を特殊な電極で電気分解することで作られる、塩素以上の殺菌力を持つ混合酸化剤(Mixd Oxidant)。

 もともとは、約25年前に米ロスアラモス技術連合が米国防総省(ペンタゴン)の委託を受け、戦場で兵士が素早く飲料水を確保する目的で開発された技術で、VXガスやサリン、炭疽菌などの生物化学兵器も消毒できるという。

 現在は全米をはじめ、上水道1000か所以上で導入されており、ペンタゴン研究機関の特許技術となっている。

 既に国内でも米空軍横田基地や大阪医療センターなどで導入されたことがあるという。

 マイオックスゲートを販売するのは、衛生用品を中心に手掛ける貿易会社の宏福商事合同会社だ。

 同社の担当者は「ゲートを通った際に全身に消毒液が噴きかけられるというものだが、一瞬なので髪の毛や服が濡れたりする心配はない。昨年は日本武道館で加藤ミリヤさんや清水翔太さんのコンサート会場で新型コロナ対策として同製品を使った。今回は試験的に赤羽一番街商店街に設置したが、今後本格導入できるかどうかを検討していく」と話す。

 コロナ禍では、様々な殺菌・消毒アイテムが販売されているが、こうした全身消毒できるものは珍しい。今後は多くの場所や施設で見かけるようになるかもしれない。