理化学研究所の小保方晴子研究ユニットリーダー(30)の論文撤回同意が明らかになった4日、都内では研究不正の再発防止を議論する第三者による改革委員会が開かれた。

 岸輝雄委員長は「撤回同意の報告を理化学研究所から受けた。バカンティ教授も同意しているというけど『撤回はしてもSTAP細胞がないというわけではない』らしく、これもよく分からない」と首をかしげている。

 かたくなに撤回を拒否していた小保方氏が同意に転じたのは、STAP細胞の検証実験に参加するためにやむを得ないとの判断があったという。もともと、小保方氏の参加を提唱していたのは岸委員長だったが、本人が一番困惑していた。

「私が言ったことには2つの受け取り方がある。再現実験を公開でやるのは研究者にとってうその言えない、一番厳しいものということ。もう一つは小保方氏に場所を与えるという好意的なもの。私は前者のつもりで言った。小保方氏は好機ととらえているのか。こちらとしては理解ができないことです」(岸委員長)

 まさか本当に小保方氏が検証実験に参加したいと言いだすとは思っていなかったという。「論文を取り下げるということは、イコールSTAP細胞がないと普通なら思う。しかし、そうなっていない」(同)と驚く。

 これでは小保方氏がはしごを外されたみたいだ。それだけではない。小保方氏を追い詰めるマイナス要因は他にもある。

 理研関係者は「共著者の若山(照彦)山梨大教授が近く記者会見する意向を持っています。若山氏はもう理研の人間ではないのですが、内々に理研に対して会見準備に向けた相談をしています。具体的なことはまだ決まっていませんが、仕切りを理研がやることもあり得ます」と明かす。若山氏は「STAP細胞の存在は信じられない」と米科学情報サイトに語っている。とどめの一撃となるのか。