「ノート公開」小保方氏 訴訟なら勝利濃厚

2014年05月09日 09時00分

 理化学研究所の小保方晴子研究ユニットリーダー(30)の代理人・三木弁護士は、理研がSTAP細胞論文の不正認定に対する再調査をしない方針を決定したと報じられたことを受け、今後の対応を弁護団と協議した。本人も入院先から電話で会議に加わり、動揺した様子で「報道を見たんですけど信じられないし驚きました。(世間に)“エア実験”と思われてしまっているのは情けない。ちゃんと(実験を)やっているという証拠を公にしたい」と語ったという。

 その意向をくんだ三木氏は、STAP細胞の実験ノートの一部を初めて公開した。公開されたのは、4月20日に理研に提出した「不服申立についての理由補充書」に添付したノートのコピー。また、三木氏は「調査報告書そのものの取り消しを求めるのは難しいだろうが、懲戒手続きにのっかって小保方氏に何らかの処分が下りたら、(理研に対する)訴訟の対象になり得る」と話した。

 論文について理研は、別の博士論文からの画像の流用が「捏造(ねつぞう)」、切り貼りが「改ざん」にあたり、小保方氏の不正と認めている。

 日大名誉教授(刑法)の板倉宏氏(80)は「訴えるとしたら民事で処分無効と名誉毀損となるでしょう。これまでの判例を見る限り、捏造には当たらないと思われます。改ざんと捏造の定義が争点になりますが、捏造とは『ないものをある』とすること。小保方氏の場合は真正の画像があるというので、捏造には当たらない」と指摘する。

 改ざんについても「研究不正と認定された4月1日と今では状況が大きく変わりました。似た事例で調査委員会の委員長が辞任するなど、『違う見方ができるのではないか』という空気になっています。少なくとも理研は再調査をするべきでした」。

 理研は2006年にも研究不正と認定した研究者から名誉毀損で訴えられ、4年後に和解している。「小保方氏は金銭目的ではないので、名誉毀損で何百万円程度の訴えになるのでは? 裁判では小保方氏が有利とは思いますが、そうでなくても全面的に小保方氏だけが悪いとはならないでしょう。相当な時間がかかるので和解もあるかもしれません」という見通しを板倉氏は示した。