北が「朴大統領は米国の汚い慰安婦」と非難

2014年05月01日 11時00分

 韓国の朴槿恵大統領(62)は4月29日の閣議で、旅客船セウォル号沈没事故をめぐる政府や当局の初動対応に不手際があったと認めた上で「多くの貴い命が失われ、国民に申し訳なく心が重い」と謝罪。朴氏が同事故で謝ったのは初めてだ。

 その韓国に対して、北朝鮮の金正恩第1書記が容赦ない攻撃をエスカレートさせている。

 北朝鮮の朝鮮人民軍は同日、韓国が海の境界線と見なす黄海の北方限界線(NLL)付近で砲撃訓練を行った。

 朴大統領は訪韓した米国のバラク・オバマ大統領(52)と緊密な連携を取り、正恩氏がもくろむ核実験の再開を阻止したい構えだ。北朝鮮の祖国平和統一委員会は、オバマ大統領が訪韓を終えた直後の4月27日に、朴大統領に対し「おべっか遣いの裏切り者という卑劣な本性を出した。朴大統領は米国の汚い慰安婦で自国を売るあくどい売春婦だ」と厳しく非難したのだ。

 平壌情勢に詳しい関係者は「北朝鮮は朴政権を見下しています。去年11月に韓国軍幹部が、北朝鮮と戦争になれば『韓国が負ける』と発言し大騒ぎになった。金寛鎮国防相は『戦争すれば北は滅亡する』と豪語したが、国会で追及されると『米韓同盟を背に戦えばわれわれが圧勝するが、米軍を除き、南北が一対一でやれば負ける』と言ってしまった。これでは長期政権を築くのは難しいでしょう」と指摘する。

 米軍の力なしに正恩氏の暴走を阻止することができない不安を露呈した朴大統領。旅客船沈没事故の後、高水準を維持していた支持率も下落している。

「韓国経済は旅客船事故が起きてから、深刻な影響が出ている。韓国の教育省は修学旅行の取りやめを決めた。ソウル市内の衣料品や雑貨を売る店が集まる南大門では、買い物を自粛する動きが広がっている。韓国の有権者は朴大統領に厳しい目を向けている証拠です」(日本の政府関係者)

 今後、朴大統領は厳しい政権運営を強いられることが予想される。