「GoTo」事業ついに運用見直し いまだ救済されない「大衆店の嘆き」

2020年11月22日 11時30分

「GoToトラベル」運用見直しを表明した菅首相(ロイター)

 国内で21日、新たに2592人の新型コロナウイルス感染者が報告され、過去最多を更新した。2000人超えは4日連続。東京で539人、大阪で415人、埼玉で173人、兵庫で150人など7都府県で最多を更新した。

 菅義偉首相は同日、新型コロナウイルス感染症対策本部を官邸で開催し、観光支援事業「GoToトラベル」の運用見直しを表明した。感染拡大地域を目的地とする旅行の新規予約を一時停止する措置を導入。飲食業界の支援策「GoToイート」については、プレミアム付き食事券(自治体が販売する食事券で、国が販売額の25%を上乗せ)の新規発行停止などの検討を都道府県知事に要請するとした。ただ具体的な見直し時期や対象地域は示さなかった。

 GoToイートといえば、食事券と並ぶ柱がポイント付与。客側はグルメ予約サイトからの予約が必要となり、店舗側は予約サイトに登録しなければならない。本来救済されるべき大衆店の予約サイトへの登録が伸び悩んでいるうちに、近日中にも予算上限に達して終了しそうだ。

 東京・江戸川区のお好み焼き店店主は「予約サイトに登録する手続きが煩雑。それに送客手数料(予約サイト経由で客が来た際に店舗がサイトに支払う手数料)の200円は大手の外食チェーン店なら払えると思いますが、ファミリーを対象にした大衆店では客単価が平均1000円前後。その中から200円を払ったら利益は出ない。だから、登録をちゅうちょしているんです」と言う。

 このように大衆店の登録が伸び悩んでいるため、高級店やチェーン店中心の登録店と、大衆店中心の未登録店の売り上げ格差が拡大している。

「GoToイートの主眼は、資金力がない大衆店を支援することにある。それなのに、GoToトラベルで大手旅行代理店が大儲けしたように、GoToイートも儲かっているのは予約サイトだけですよ」(フードライター)

 大衆店は政府のずさんさに振り回されている。

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