日本人の“嫌韓感”を増幅させた朴政権

2014年02月28日 18時00分

 韓国の朴槿恵大統領(62)は、就任1年となった25日に「経済革新3か年計画」を発表した。2017年に潜在成長率を4%台に引き上げ、雇用率70%達成を目標に掲げ、公共部門の改革や規制緩和などの経済活性化策を表明した。だが、この1年の朴政権を振り返ってみると“反日運動”だけで国民の支持を無理やり集めて、暴走したのも事実だ。

 2013年度の成長率は2・8%(速報値)とやや持ち直した韓国経済だが、アベノミクス以降の円安ウォン高もあり、底なしの大不景気といわれる。それでも朴大統領の支持率は就任直後が54・8%で、今年2月になっても55・1%と高い支持率を維持。これは、とりもなおさず日本に対する強硬姿勢が評価されているからだ。「反日」は韓国大統領が支持率を維持するための、最大の武器となっている。

 一方、日本では2003年ごろから「冬のソナタ」をきっかけに韓流ブームが続いてきた。主演ペ・ヨンジュン(41)ファンの主婦層を中心に始まった韓流ブームは、K―POPの東方神起や少女時代などの登場もあり、若者にまで広がった。

 しかし、いまやネット右翼だけでなく、主婦までもが韓流離れどころか、韓国を嫌悪し始めている。ムック本「呆れた!韓国」(オークラ出版)の企画に携わった文筆人の但馬オサム氏は語る。

「韓国のことを“近くて遠い国”と言ったりします。多くの日本人は好ましくないことだと思い、原因は自分たちにもあるから、歩み寄るべきだと思い込まされてきました。それは日韓併合35年間の負い目によります」

 そのため韓国が反日活動をしても、韓流ファンの人々は「政治と文化は別」「草の根交流が大切なのよ」と自らを納得させてきた。それでも韓国への観光客は激減。東京・新大久保のコリアンタウンの韓流ショップや韓国料理店の売り上げは昨年、前年比30~50%も減ったという。

 但馬氏は「『日韓併合があったから“遠い”のではなく、最初から日本と韓国の間には遠い隔たりが存在する』『無理に近くならなくてもいいのではないか』と、普通の日本人も思うようになりつつある。きっかけは、李明博前大統領の竹島上陸と天皇侮辱発言、朴大統領の常軌を逸した“告げ口外交”です」。

 戦時徴用に関する条約を無視した判決や、中国での安重根記念館建設、米国での慰安婦像建設、フランスの漫画祭へも慰安婦漫画を大量出展して話題になった。こうした国策としての反日運動は日本人の“嫌韓感”を増幅させた。

「朴大統領は就任早々、『歴史を忘れた民族に未来はない』と演説しました。注目したいのは国家でも政府でもなく“民族”と言ったこと。国の体制や政府の方向が大局を誤ることはある。過去、一度も過ちを犯さなかった国や政府などありません。国家や政府を批判するのは自由ですが、民族を否定するのは差別的で一国の元首が口にする言葉ではありません。あらゆる日韓問題を日本人は国VS国ととらえますが、韓国では民族VS民族と考えるのかも。良い悪いではなく、そういう考えもあるのだなと思ってください」(但馬氏)

 確かに日本の政治家が、もし朴政権を批判する意味で「朝鮮民族は少し考え方がおかしい」などと言ったら、世界中から非難を浴びることは確実だ。就任1年を迎えた朴大統領には、そんな危険な言葉を使っていることを自覚してもらいたい。