神奈川県異臭騒動で注目度アップ 防災グッズ最前線

2020年10月26日 11時30分

①A4シェルター・タフ、②アクエネオス、③豆腐ジャーキー、④CL―HIKARi

 神奈川県で謎の異臭が相次いで発生し、大地震の前触れではないかと危惧されている。かねて南海トラフ地震や首都直下地震も懸念される中、大地震への備えはどうすればいいのか。東京ビッグサイト青海展示棟で、開催された「危機管理産業展(RISCON TOKYO)2020」(21~23日)で、目を引いた最新の防災アイテムをピックアップした。

 横須賀市や横浜市などで相次いだ異臭騒ぎはガソリンなどに含まれる成分が検出されたが、原因はいまだ不明。

 複数の専門家は東京湾での地殻変動から生じたガスの可能性を指摘し、大地震の予兆ではないかともいわれる。

 防災アナリストの金子富夫氏は「関東大震災前にも三浦半島付近で異臭が発生したとの解説がある。地震の前兆現象である宏観異常現象を侮れない」と指摘し、防災対策の必要性を説く。

 コロナ禍でも多くの来場者が詰めかけた危機管理産業展で、盛況だったのは「Aqua Power Energy」(東京都)が手掛ける水発電機のブ―スだった。

 塩水を入れるだけで発電し、携帯可能な「アクエネオス ミニ」(税別1万9800円)はLEDライトが80時間点灯し、スマホなどを3~4回フル充電できる。2年前の北海道胆振地方東部地震ではブラックアウト(全域停電)が発生し、災害時に頼みの綱となる携帯電話やスマホが電池切れで使い物にならなくなったのは記憶に新しい。海水や雨水から発電するのは「世界初」(同社)。海水などに含まれる成分が、機器内のマグネシウムカートリッジと化学反応を起こさせ、発電させる仕組みだ。中型サイズの「アクエネオス」(税別27万8000円)は2・6リットルの塩水で約60時間発電が可能だ。

 地震発生時、頭部を守るヘルメットは必需品だが、オフィスや家庭では置き場に困る。

「マキトー・コンフォート」(新潟市)が発売している「A4シェルター・タフ FOREIGN VISITOR PACK」(税込み3960円)はA4クリアファイルにLEDライト、携帯ミニトイレ、ホイッスル、マスク、防災カードなどが収められている。

「クリアファイルは特殊形状で、ヘルメットになります。机の引き出しや棚に入れられるので、いざというときにすぐに取り出せます」(担当者)

 頭部だけでなく、体全体、家族全員を守りたいとなった時は家庭用シェルターの出番だ。「光レジン工業」(東京・日野市)が販売している「防災・救命シェルター CL―HIKARi」(税別80万円、運搬諸経費別)は、東日本大震災での津波被害から生まれた。

 大人4人が避難できる広さを確保しつつ、押し入れに入るサイズで設計されている。30トン以上の荷重にも耐えられる構造で、家が倒壊しても押し潰されることはない。

 津波や河川の氾濫で流された場合もシェルターが浮き、地下シェルターが対応できない複合災害にも対応している。

 「繊維強化プラスチック素材を使用しているので耐火性はない」(担当者)と火事には注意が必要だ。

 最後に非常食。味気のないものが多く、長らく不評を買っていたが、各社が力を入れ始め、非常時でなくともおいしく食べられるものが増えた。中でも日常的に食べたくなるのが「タナカショク」(高知市)が販売する「豆腐ジャーキー(非常食用パッケージ)」(参考価格300円)だ。災害初期に不足しがちなたんぱく質を補給でき、ジャーキー特有の塩っけのパンチが効いた一品。販売元は豆腐店で、水気の多い豆腐のジャーキー化に成功した。災害列島日本で生活する以上、とにもかくにも備えあれば憂いなしだ。

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