注目集まる大阪・泉佐野市「#ふるさと納税3.0」の斬新な中身

2020年10月01日 11時00分

千代松大耕市長

 ふるさと納税制度に一石を投じ続けてきた街の新たな取り組みの行方は? 大阪・泉佐野市は30日、ふるさと納税の新しい取り組み「#ふるさと納税3.0」を10月から開始すると発表した。

 同市は昨年6月にスタートしたふるさと納税の新制度から除外され、最高裁まで争った末、勝訴した。令和2年度も制度の指定を受けることになり、新たに打ち出したのがこれだ。

「返礼品は寄付額の3割以下、地場産品に限る」という新制度の下、新たな地場産品創出事業者を募集。ふるさと納税特設サイト「さのちょく」に掲載し、クラウドファンディング(CF)で寄付(ふるさと納税)を募る。集まった額の40%を事業開始にかかる経費などの補助金に充て、30%を返礼品の代金、残りの30%を返礼品送付などにかかる市の経費とする。市には「寄付額はほとんど残らない」という。

 同市には泉州タオル、水ナスといった地場産品があるが、千代松大耕市長は「地場産品規制であきらめてしまったら、地場産品を持つ自治体と、ない自治体の格差は広がるばかり。ふるさと納税制度自体がどうなのかという議論にもなりかねない。寄付額3年連続日本一の自治体の責務と言えばおこがましいが、いろいろなアイデアで格差を埋めていきたい」と意気込む。

 市関係者も「ふるさと納税全体を成長させることが目的。寄付をして返礼品をもらうというイメージを変えたい。規制に悩む小さな自治体でもできるので、全国に広がることを期待している」と話した。

 同市の取り組みについて、他の地方自治体関係者は「補助金の財源も寄付ということで誘致コストもゼロ。CFと返礼品を組み合わせた良い仕組みだ」と評価する。

 一方で、同市の取り組みに倣うかについては「CFといえども、返礼品目当ての寄付になるだろうから、事業者の返礼品にかかっている。事業者が集まるかも未知数なので、面白い試みではありますが、しばらくは様子見の自治体が多いのでは」と話す。

 お手並み拝見といったところか。